カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「リンネル」8月号

梅仕事&トイレ用ホーロー鍋、不要にコンプクレックスを刺激される「リンネル」生活

2013/07/17 19:30
「リンネル」2013年8月号(宝島社)

 毎月読者に恨みでもあるかのように「これでもか!」と袋モノを付録にする「リンネル」(宝島社)。今月号はムーミンのシルバーチャームが付いた「スタディオクリップ×ムーミン リトルミイのごきげん保冷バッグ」です。キャラもの(版権料がかかる)+保冷バッグ+チャームで原価がどのくらいかかっているのかわかりませんが、お値段据え置き690円。すごいですね。

 しかも今月は中身が濃く感じました。というのも、これまでリンネルのお家芸ともいえる、記事広告(編集ページの体裁とよく似た広告)がずいぶん少なくなっているんです。たまたま手元にあった4月号を見てみたら、前半100ページまでで16ページも記事広告が入っていました。もちろんこの他に通常の広告ページもありますから、中身スッカスカな印象は拭えません。ところが! 今月号は、前半100ページまでで記事広告は2ページと大幅に減っています(微妙なページもありますが)。「あれ? 広告収入、大丈夫かな」と余計な心配をしつつ、読む方としては読み応えがあってうれしい限り。これで付録がついて690円は、ほんとすごいっす。

<トピック>
◎ハッピープライス大集合! かしこくかわいく夏おしゃれ
◎暮らしの夏準備BOOK
◎石井佳苗さんのインテリア練習帖 vol.3 ~心地よいトイレ&サニタリーを作ろう~

■「大人かわいい」の「大人」とはどういう意味か

 充実の内容で特にツッコミどころはないので、今回は「リンネル」でいつも多用されている「大人」という言葉について考えてみたいと思います。今月号の特集「ハッピープライス大集合! かしこくかわいく夏おしゃれ」でも、「大人」という言葉はやたらと登場しています。

・かしこい大人のプチプラおしゃれ
・プチプラアイテムを主役にした大人カジュアル
・大人のピンク かわいらしいイメージの色“ピンク”。大人だからこそ、女性らしく、凛とした雰囲気で取り入れたいもの。
・新調したい 大人かわいい腕時計

 「リンネル」において、「大人」とはどういう大人を想定しているのでしょうか。ファッションだけを見ると、「きちんと」「上品」「落ち着いた」といった意味として使われているようです。では、「きちんと」「上品」「落ち着いた」とは具体的にどういうことなのでしょうか。ファッションページ以外を見ると、目指すべきライフスタイルが見えてきます。

 例えば「暮らしの夏準備BOOK」。“暮らし上手”の方々が習慣にしている夏支度が掲載されています。カーテンを洗ったりさわやかな色や素材のものに替える、お気に入りのファブリックで日よけを付ける、窓を拭く、多肉植物の寄せ植えをする、網戸の掃除をする、風鈴を出す、タオルを替える、植物の香りを取り入れた虫除け対策をする、ミントティーを入れる……。ど、どれもやってねぇ~というものばかりでびっくりしました。掲載されている夏支度でかろうじて行っていたのは、エアコンのフィルターの掃除だけ(やらないと臭いから)。これらを実践している人が“暮らし上手”と呼ばれるなら、1つしかやっていない筆者は“暮らし下手”? なんだか人間失格の烙印を押されたような気分です。おしゃれ上手なだけでなく、“暮らし上手”である人が、「リンネル」言うところの「大人」なのでしょう。

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