芸能
[連載]イケメン図鑑

『百年の時計』で爽やかな運転手役を好演、鈴木裕樹のひねくれ者(?)の素顔

2013/05/18 15:00

――劇中では、木南晴夏さん演じる涼香とのシーンも多かったですよね。

鈴木 そうですね。恋人役なので、晴夏ちゃんとのシーンはどれも印象に残っています。なぜか2人のシーンは長回しで撮ることが多かったんです。決め事も少なかったので、ふわっと自然体で演じることができました。ただ、健治はけっこうモテるみたいで……(笑)。

――そうですよね、後輩の女の子にも言い寄られてしまうという(笑)。健治と、その後輩の女の子と、涼香の3人でうどんを食べるシーンでは、あたふたする2.5枚目な健治の姿に、クスッとさせられました。

鈴木 やっぱりね。そういう青臭い役が多いんですよね。僕って、そういうイメージなんでしょうか?(笑)

――金子修介監督が見抜かれてたかもしれませんね。涼香は、精力的に自分の夢を追いかける女性なので、恋人の健治は孤独を感じてしまうという設定もありましたが、鈴木さんご自身は、涼香のような女性をどう思いますか?

鈴木 いいと思いますよ。涼香ちゃんもそうですが、僕自身は何の目的もなく生きている女性よりも、夢を持ってバリバリ仕事をこなして努力をしている女性の方が魅力を感じます。ただそうは言いつつ、健治の気持ちもわかりますけど(笑)。思わず「俺を頼ってよ!」と言ってしまうシーンもありましたが、やっぱり恋愛に関してはバランスなのかな~って思います。僕自身が考える頼れる男っていうのは、ん~、やっぱり経済力かな? 家族に飯を食わせていくだけの仕事をしないとね。

――健治について、ぜひ注目してほしいシーンなどはありますか?

鈴木 健治の出番は、ことでんを運転するシーンから始まって運転するシーンで終わるんです。その過程での成長物語もしっかり描かれていますので、最後にたくましく変わっていった表情の違いにも注目していただけたらなと思います。

――では、映画作品としての見どころを教えてください。

鈴木 僕が一番感動したのは、ミッキー・カーチスさん演じる安藤行人と、懐中時計の持ち主である元恋人が、長い時を経て再会するシーンですね。これね、試写会で見てる時に泣きましたからね。自分が出演した映画で泣いたことは今まで一度もなかったので、自分でもびっくりしたんですよ。

 ただ、皆さんにお勧めするとなると1つに絞れないなぁ。見ているうちに自然と温かな気持ちになっていく映画なんです。テーマとしては「時間」と「大切な人を想う気持ち」だと思うので、カップルでもいいですし、家族でもいいですし、大切な人と見に行っていただきたいと思います。きっと、人に優しくしたくなるはずですよ。

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