カルチャー

ファッション業界注目!? ガムテープでバッグを作ってみました

2009/12/06 11:45
つぎはぎや空気の入り方で、個性を表現!

 オシャレセレブ女性のお宅拝見をテレビで見ていると、いつも驚くのが靴の多さと、クローゼットにあるバッグの量。私たち庶民も常に新しいファッションアイテムを求めながらも、お金の事を考えるとなかなかポンとは買えないものです……。そんなオシャレも節約も諦めたくない、欲張り女性にピッタリの本を見つけてしまいました。

「ガムテープでつくるバッグの本」(中島麻美著/池田書店)

 タイトル通り、ガムテープを素材として作るバッグや小物を紹介した本です。トートバッグや斜めがけバッグをはじめ、定期入れやお財布といった小物まで12種類が掲載されています。「表紙に『EASY TO MAKE!』って書いてあるし、不器用な私にも作れそう」と思い立ち、早速、文房具屋で色とりどりのガムテープを調達して、作ってみました。

■ガムテープ地獄

順調に進んでるかと思いきや、肝心の本
にくっついちゃった!!

 最初はやっぱり「基本のバッグ(トートバッグ)」から。これさえマスターすれば、センス次第で色々なバッグが自由自在に作れるとの事。まずは裏地部分を作る為に、ガムテープの粘着面を外側にしてガイド(今回はまな板を使用)に巻いていきます。

 「さらしを巻く抗争前のヤクザの気分♪」と浮かれていたのも束の間。手にはもちろん、机、髪の毛、洋服など、あらゆるところにいちいち粘着面がくっ付き、イライラは募るばかり。もしかしてこのバッグは手先の器用さではなく、己の精神との戦いで勝敗が決まる代物かもしれません。「あーっもう!!」と本性丸出しになりながらも、ガムテープを巻く作業は続く……。


■ガムテープの香りに誘われて

これらの犠牲を払った上でのバッグです

 半分くらい巻き終わった時点で、鼻にツーンとくる刺激臭が。「ずっと嗅いでいたらサイバーで踊り出してしまいそう!」と騒いでいたら、本に「ガムテープのにおいは樹脂の匂いです」という記載を発見。な~んだ樹脂なら安心……って、本当?

 そうこうしているうちに裏地が巻き終わり、次は表地です。今度は粘着面を内側にして巻いていくのですが、作業中の粘着ベタベタ地獄は相変わらず。そして間もなく悪夢のような事件が発生。「きゃーー!」。作っている途中のバッグに、余計なガムテープがくっ付いてしまい、大人2人がかりで引っ張るも剥がれません。こうなると、ただのガムテープの塊! 失敗したバッグを前に、ひとしきり途方にくれた後、気を取り直して一から作り直すことに。

 1回目は、ガムテとガムテの間に空気が入らないように時間をかけて丁寧に作業していましたが、2回目はとにかく完成させる事で頭がいっぱい。多少空気が入っても気にせず作業を進めます。

■ついに完成

完成がうれしくて、パンダとともにお出かけ
してみました

 表地は底側から3分の2くらいまで巻いたところで、ガムテープを三つ折りにした取っ手を取り付け、残りの表地を巻いたら「基本のバッグ」の完成。空気が入った部分が所々モッコリ♪してるけれど、作業が終わってしまえば、これはこれで可愛い我が子のようです。ここでどの程度の重さに耐えうるのか知りたくなり、ワインのビンを3本入れてみる事に。かなりの重さにも関わらず、取っ手を持ってブンブン振り回してもなんら問題ありません。しかもガムテープは撥水するので、雨の日にも最適ですね。

 見た目はともかく、機能に満足したところで、「1人目産んだ直後は、”もうあんな痛い思いは嫌!”ってなるんだけど、子供の顔見ちゃうとすぐに2人目欲しくなっちゃうから不思議よね」という母心の如く、他のバッグも作ってみました。

■パーティーで注目が集中「クラッチバッグ」

なかなか閉まらないというのも愛嬌

 友人の結婚式などで大活躍の「クラッチバッグ」を、紅白のおめでたいカラーで作ってみました。「そ、そのバッグ、どこで買ったの?」「ナ・イ・ショ♪」と会話もはずみ、一躍パーティーの主役になれるかも!

 「ちょっとそのバッグ歪んでない?」なんて聞かれても、「今シーズンのモードはアシンメトリーが流行よ」と言えば、ファッションリーダーになれちゃう!


■デキる女は素材も違う「パソコンバッグ」

バリキャリの友達へのプレゼントに……

 デキる女の必需品「パソコンバッグ」。水にも強いから、雨の日でも安心して使えるはず。何色かで使って、毎日のコーディネートに合わせるのが、いい女風。「日経WOMAN」とこのバッグがあれば、取引先の人にも信頼されるはず。

 「お、面白い素材ですね」「パソコンを携帯するのは、働く女性の嗜みですもの」と、カフェでたまたま隣になった男性といい感じになっちゃうかも!


■彼へのプレゼントに最適「札入れ」

手編みのマフラーの次ぐ、クリスマス
プレゼントの定番

 なかなか使うきっかけがない、札入れ。「小銭入れ付きの財布さえあればいい」という一本気な彼にプレゼントをするならコレ!

 「誕生日おめでとう! 手作りなの」「あ、ありがとう……」。彼にお手製の「札入れ」をプレゼントしたら、忘れられない一夜が過ごせそう。


■雨の日も安心「iPod nanoケース」

ピンクで作れば女子力アップ

 専用ケースじゃ、みんなと一緒で……というこだわりを持ったあなた! それなら、作っちゃえばいいんじゃない! ということでおススメがコレ。

 ガムテープを型紙通りにカットする、という作業が難しすぎて、1度失敗したのち完成した「iPod nanoケース」。音楽とガムテープのfeaturingがここに。


 というわけで、読者の皆さんも世界で一つだけのバッグを、ガムテープで作ってみてはいかがでしょうか?
(注:筆者が不器用なだけで、皆さんが作ればもっとオシャレに作れるはず)
(文=林タモツ)

『ガムテープでつくるバッグの本 (EASY TO MAKE!)』

イライラする工程で、人間関係をも破壊するバッグです


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最終更新:2011/04/25 19:59
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