• 小田真琴

どん底・絶望・依存の果ての「希望」とは? 高浜寛『SAD GiRL』の残酷で美しい世界
『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【3月】

どん底・絶望・依存の果ての「希望」とは? 高浜寛『SAD GiRL』の残酷で美しい世界

 今さらあらためて語るまでもなく、薬物依存は恐ろしいものであります。元プロ野球選手の一件はもちろん衝撃的ではありましたが、しかしおそらく彼が薬物に手...

『あれよ星屑』『あとかたの街』、本ではなくマンガだから伝わる戦争と愛と人間
『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【11月】前編

『あれよ星屑』『あとかたの街』、本ではなくマンガだから伝わる戦争と愛と人間

 書店では相も変わらず愛国バカの三文小説や愚にもつかないヘイト本ばかりが幅を利かせておりますが、ことマンガにおいては多様な言論・表現の世界が繰り広げら...

少女と少年の“ちょっと大人になった”夏が鮮やかに満ちる、『子供はわかってあげない』
『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【10月】後編

少女と少年の“ちょっと大人になった”夏が鮮やかに満ちる、『子供はわかってあげない』

 『このマンガがすごい!』(宝島社)などのランキングは大抵が前年の10月からその9月までに発売された作品を対象とします。そんなギリギリ9月の、しかもギ...

相次ぐマンガ誌休刊の中、“売れるマンガ”の役割と少女マンガ誌の危ういスタンス
『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【10月】前編

相次ぐマンガ誌休刊の中、“売れるマンガ”の役割と少女マンガ誌の危ういスタンス

 マンガ誌の休刊が相次いでいます。しかも、よりによって先進的な雑誌ばかりが休刊してしまうのですからやるせありません。小学館の「IKKI」、集英社の「ジ...

永遠と幻を信じること――少女アイドルの内面を掘り下げた作品『5つ数えれば君の夢』
『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【9月】後編

永遠と幻を信じること――少女アイドルの内面を掘り下げた作品『5つ数えれば君の夢』

 マンガには、なんだって盛り込むことができます。感動したり、笑ったりする以外にも、歴史を学んだり、おいしいお店やレシピを教えてもらったり……。グレゴリ...

女子マンガで描かれる“女バトル”! 『夢の雫、黄金の鳥籠』こそ“女の総合格闘技!?
『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【9月】

女子マンガで描かれる“女バトル”! 『夢の雫、黄金の鳥籠』こそ“女の総合格闘技!?

 現実は時にマンガ以上にマンガ的で、たとえば例の「バカ息子」落書き事件。江角マキコさんが対立するママ友=長嶋一茂さんの妻を疎んじて、マネジャーに命じて...

女子マンガに登場する「不倫」する女たち——『あなたのことはそれほど』『おんなのいえ』
『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【8月】

女子マンガに登場する「不倫」する女たち——『あなたのことはそれほど』『おんなのいえ』

 不倫がバレたら「好きな人と出会いました」って言えばいいのか! と、中山美穂さんから学んだこの夏。テレビでは不倫ドラマ『昼顔』(フジテレビ系)が大人気...

女子マンガ代表・雁須磨子『右足と左足のあいだ』が描く、男女の“言葉”のズレの妙味
『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【7月】後編

女子マンガ代表・雁須磨子『右足と左足のあいだ』が描く、男女の“言葉”のズレの妙味

 「女子マンガ」という言葉を使うとき、なんとなく想定している作家さんが何人かいるのですが、中でも雁須磨子先生は最も代表的な作家であるように思います。な...

「食」を打ち出すマンガにご用心! グルメマンガ旋風、本質は『孤食ロボット』にアリ!
『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【7月】前編

「食」を打ち出すマンガにご用心! グルメマンガ旋風、本質は『孤食ロボット』にアリ!

 リヴァイ兵長が表紙の「FRaU」(講談社)8月号はもうご覧になられたでしょうか。毎年恒例の「フラウマンガ大賞」で今年もまたベラベラとしゃべっておりま...

ついに完結『失恋ショコラティエ』、サエコの「女塾」で冴え渡る水城せとなの観察眼
『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【6月】後編

ついに完結『失恋ショコラティエ』、サエコの「女塾」で冴え渡る水城せとなの観察眼

 テレビドラマはとうに終了いたしましたが、水城せとな先生『失恋ショコラティエ』(小学館)は5月9日発売の8巻にして佳境を迎え、ついに次巻での完結が予告...

杉浦日向子『百日紅』はじめ『信長協奏曲』も映画化! “女子時代劇マンガ”がキテる!
『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【6月】前編

杉浦日向子『百日紅』はじめ『信長協奏曲』も映画化! “女子時代劇マンガ”がキテる!

 山中ヒコ先生の新作『死にたがりと雲雀』1(講談社)を楽しく読んでいたところ、あとがきにこうありました。「この『死にたがりと雲雀』は一度断られた企画で...

断絶されたSF/ファンタジーを少女マンガに取り戻す、『クジラの子らは砂上に歌う』
『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【5月】後編

断絶されたSF/ファンタジーを少女マンガに取り戻す、『クジラの子らは砂上に歌う』

 かつて少女マンガにおいてSF/ファンタジーは一大勢力でありました。それこそ萩尾望都&竹宮惠子の時代から始まって、1980年代には最盛期を迎えますが、...

女子マンガ界で「リケジョ」は根強し! 研究員女子、生物学に海洋動物学の注目作
『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【5月】前編

女子マンガ界で「リケジョ」は根強し! 研究員女子、生物学に海洋動物学の注目作

 突然炎のごとく盛り上がり、あっという間に盛り下がって、「リケジョ」ブームは地に墜ちるどころか地獄にまで到達しそうな勢いですが、それでもなお「わたしの...

見世物小屋一座の擬似家族が漂う、“ここではないどこか”の誘惑と余韻――『五色の舟』
『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【4月】

見世物小屋一座の擬似家族が漂う、“ここではないどこか”の誘惑と余韻――『五色の舟』

 3月は単行本が豊作でありました。中でも圧巻だったのが近藤ようこ先生の『五色の舟』(KADOKAWA)です。原作は当代一の幻想作家、津原泰水。その怪し...

かつては売れっ子、低迷するアラフォー女漫画家の自虐コメディ『都の昼寝物語』の叫び
『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【4月】

かつては売れっ子、低迷するアラフォー女漫画家の自虐コメディ『都の昼寝物語』の叫び

 年度末の総決算は「手塚治虫文化賞」と「マンガ大賞」であります。年末の各誌のランキングがその1年間に一番おもしろかったマンガを決めようとするものである...