えろ屋・紗倉まなが言うのもなんですが「エッチの最中に男は意外と冷静」と知って震えています

 男性にとっての最高のセックスってなんだろう――そんなことをふと考える時があります。さすがにマグロ状態で天井のシミを数えているような女を下にして、今この瞬間を最高のセックスだとは思わないだろうし、かといって、いくら女性が興奮して腰を激しく振り続けていても、男性の感情も一緒のところまで盛り上がっているのかはわからないし。

 女性が上になって積極的に動いたり、一生懸命舐めたり、セックスの技を巧みに繰り出す、いわゆる「床上手」だったら「最高のセックスだった」なんていう感想を抱いてくれるんでしょうか。はたまた女性側から口説かれたり、相手がとんでもなく綺麗な人だったとか、どちらかにとって初体験だったなどの思い入れ深いものだったとか、そういう内容ではなく形式に付加価値を感じたほうが最高のセックスになるのでしょうか。「男性の皆様、どうなんですかー!」と聞きたくなります。

 自分は女ですが、私だったら、ほろ酔いのまま崩れるように相手の部屋にお邪魔して、開放的な気分で楽しく狂ったようにセックスしちゃう、なんてハチャメチャな状況のほうが、意外にも記憶に残っているような気がするんです。本当に好きだった人が相手じゃなくて、何が惹かれる要素になっているのかよくわからないけど、すっごく気持ちよかったな、と印象に残っているセックスがあるように。「何をもって最高だと思うのか」は人によって違うからこそ、探りたくなってしまうんです。

◎“乱交”って狂っていませんか?

 それにしても、男性の「AV的なHへの憧れ」ってやっぱり強いですよね。学生の頃、やんちゃな先輩が「この間、カラオケに女の子たちを連れ込んで乱交しちゃってさ~、すごい楽しかったわ!」なんて田舎の匂いをぷんぷんに纏わせながら自慢げに話していたけれど、これって結構狂っているじゃないですか。え、えろ屋をやっている私が言うのもなんですけどね……(白目)。

 “複数プレイ”や“乱交”ってちょっと現実離れしていると思うんです。身近にいる友達を巻き込むプレイってAVでの出来事だけでとどめておくべき、と感じることもあって。やってみたらきっと楽しいんだろうけど、この仕事をしている私にとっても“乱交”ってすごく滑稽な光景で、こういう“変わったセックス”がどーんと打ち出されているパッケージに心を動かされている段階では、最高のセックスから離れたところにあるプレイのような気がします。

 「AV的なエッチ」って、実はパフォーマンスに酔っているだけで、心は動いていないんじゃないかなって。女性が「AVっぽいことされるの嫌だな」と嫌悪感を抱く瞬間があるのも、そういう疑問に縛られているせいなのかもしれません。

◎もはや、いやらしい

 ネット記事をさかのぼっていたら「エッチの最中に男子が考えている5つのこと」という記事を見つけました。私は男の子の気持ちを全部把握できるわけじゃないけど、確かに「逆の立場だったら……」って考えてみたらすごく頷けるものが多くて面白かったので、ちょっと紹介します。

 例えば「次の体位はどうするか」「彼女の声が隣の部屋に響いていないのだろうか」とか。これはよくありそう。「オナニーのほうが気持ちいいかも」っていう感想もありました。過去のセックスでの相手の表情や仕草を思い返したら、「あの時、考えてただろうなぁー」って納得できる瞬間があって、うう、なんだか悲しい……(白目)。イッたり感じている演技をしている女性のほうがセックスに冷めているような気がしていたけど、もしかしたら男の子も、別の側面ではすごく冷めているのかもって思ったら、ちょっとどきっとしますよね。

 以前、男優さんに「相手の女優さんを好きでもなく、タイプでもなく、たいして気持ちよくもないけど射精しなくちゃいけない時って、どうしているんですか?」なんてイタい質問を投げかけたことがありまして。すると「それはもう、最高だったセックスを思い返して出すよね」と答えてくださったのが印象的でした。

 身体の相性ってもはや決定的なもので、好きっていう気持ちとはまた異なるものじゃないですか。そのどちらでもないのに、過去を投影して射精ができるってひどくいやらしい話だなと思ったわけです。プロの男優さんならではのマインドコントロール法なのでしょうが、「男性って怖いんだなぁ」なんて不信感まで植え付けられてしまったお話でもありました……(震)。

 自分とのセックスを「最高だった」と思ってくれる人がこの先現れるのかはわかりませんが、誰かの脳内で思い返してもらえるようなセックスを死ぬまでに残したいな、と願うばかりです(南無)。

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