[女性誌速攻レビュー] 「VERY」9月号

“ひとり子育て状態”の愚痴を「主人への愛」で美化……「VERY」妻が茶番を演じるワケ

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「VERY」2014年9月号(光文社)

 現在、女性ファッション誌でよく特集が組まれている「スニーカー」。「VERY」(光文社)今月号の第一特集も、「主婦になったら、スニーカーでオシャレ(はーと)」です。実はこの特集と同じタイトルの連載が、13年から掲載されているのですが、今月号では特集に昇格しました。

 もともとスポーツするときに履くスニーカーは、カジュアルスタイル時に活躍するものですが、最近では服のテイストを問わず活用され、誰にでも馴染み深いアイテムになっています。しかし、主婦であることに価値を持つ「VERY」がスニーカーを特集するとなると、「主婦だからこそスニーカーを履く」という意味を強調してくるはず。まるで、「主婦じゃなかったら、スニーカーを履く意味が薄い」とでも言いたげなくらいに。「主婦って毎日忙しくて大変。子どもだって元気いっぱい動き回るし……そんな自分たちにこそ、スニーカーって必要なんじゃないかな」なんて独白が聞こえてきそうですが、果たしてどんな内容になっているのでしょうか。

<トピック>
◎主婦になったら、スニーカーでオシャレ(はーと)
◎サンダルじまいのための、秋シューズ移行計画
◎“ひとり子育て状態”ママのストレス発散座談会

■“私”ストーリーはお手の物

 「主婦になったら、スニーカーでオシャレ(はーと)」を読むと、予想通りの内容でした。「私たち主婦の毎日は荷物を抱えながらぐずる子どもを抱っこしたり、エレベーターのない階段でカートを持ち上げたり。遠足では足元の悪い道を歩くこともあれば、運動会にだって参加しなくちゃ。でも、そんな日常の中でスニーカーを『仕方なく履いてた時代』はもう終わり!」とのことです。誌面から、「主婦である私」へのものすごい自己肯定感を感じます。例えば、いまどきOLのファッション誌で、ここまで「私がスニーカーを履く理由」を物語化できるでしょうか。こんなに「頑張ってる私」をアピールされたら、主婦以外の女性たちはかないませんよね。

 とはいえ、中身は主婦以外の人が読んでも、納得の情報量でした。これ1冊あれば、今はやりのスニーカーブランドから、どこでスニーカーを買えばいいのか、ファッションの傾向別にどんなスニーカーを合わせればいいかまで、全て把握できると言っていいでしょう。

 口だけ達者だったり、コンセプトだけが独り歩きしているならば、「このビッグマウスめ……!」と文句も言えるのですが、情報が充実しているので、コンセプトの壮大さにも文句がつけられない……それが今の「VERY」の憎いところなのかもしれません。

 しかも今月号には、「サンダルじまいのための、秋シューズ移行計画」、井川遥さんの連載でもローファーが取り上げられるなど、靴情報ばかりなのですが、一つひとつの企画内容が充実しているので、間延びしていないことにも唸りました。

「VERY」妻である私らしいリベンジを追い求めてほしい

しぃちゃん

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