[TVツッコミ道場]

ただひたすらに鉄道を愛する中川家・礼二を放送する『鉄学の時間』の世界


鉄道チャンネルFacebookより

 熱烈な鉄道ファンとしても知られている中川家の礼二だが、鉄道に関する番組を持っていたとは全然知らなかった。『中川家礼二の鉄学の時間』(TOKYO MX)。元々はCS向けに制作されていた番組をTOKYO MXで放送するという形のようだが、そんな“濃い目”の番組の放送時間が月曜早朝5時というのがまたすごい。

 3月25日の放送回をチェックしてみると、礼二が佇むカットから始まった。テーマが鉄道で、ロケ地で1人佇むオープニングというと、どうしても『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)を思い出してしまう。礼二が『タモリ倶楽部』ごっこをして、「毎度おなじみ流浪の番組」とか言い出しそうにも見える。

 今回は、大手信号機メーカーの日本信号株式会社の工場を礼二が訪れるという内容だ。

「ということで、始まりました! 今回は日本信号の上尾工場と久喜事業所を調査!」
 
と、ちょっとテンション高めのナレーションが、今回の見どころを紹介してくれる。

「踏切と転轍機の製造現場を大調査!」

 しれっと言われたが、「転轍機」って何だ? 多分、本来この番組を楽しみに見る層には質問するまでもない言葉だと思うが。そして、

「最新鋭の踏切内部を、特別に覗き見!」

 覗き見したくなる最新鋭さ加減なんだろう、きっと。最近は鉄道好きの裾野も広がっているが、列車本体や駅ではなく、踏切周りに関心がいっちゃうところがすごい。さて、踏切工場に案内してもらった礼二。工場の一角には、踏切がズラッと並んでいる。ここで、工場の方の言ったこんな説明に「へえ」と思ってしまった。

「お客様のご意向ご要望で、いろんなタイプがありますので」

 この場合の「お客様」というのは、鉄道会社のことだ。こういった会社訪問系の番組で出てくる「お客様」は、たいてい見ている茶の間の我々であることが多いので、その立ち位置が新鮮だ。

「これがモーターですね。ここリレーで制御して……」

 さっぱりわからないガチの解説が加わる。礼二も、ボケたりツッコんだりするでもなく、「はあーー」とか「へえーー」とか相槌を打ったり感心したりとガチな姿勢だ。でも楽しそう。今回の放送を見て覚えたのは、踏切も技術が進んだことで、手作業で行ってきた遮断棒の降りる位置の調整を、「家電の操作のように」ボタンを押すだけで簡単に調整できるようになってきているということ。

 続いては、「継電連結装置」という機械の配線を、礼二が体験。ここもガチ。回路の図面を見ながら「このマイナス側のですね、つながってるところありますよね」とか説明されている。番組側の説明もあまりなく、やっぱり礼二もボケない、ツッコまない。よく見る駅員さんのモノマネを挟んでくれるのか期待もするが、そういった要素は一切なし。ここでの礼二は、芸人というよりも、ただひたすら真面目に鉄道を愛する男。

 そんな礼二の、タレント的なリアクションが見られたのは、転轍機の部品にグリスを塗る作業に挑戦した時のこと。転轍機は、線路の分岐を切り替えるための機械のことのようだと知る。それで、グリスを塗る刷毛を見て、

「こんなん、お好み焼き屋でしか見ないですね」

と言い、グリスが塗られる様を見て、

「知り合いのおばちゃんが、白髪染めやいうてこんなんつけとった」

 ようやく、我々の知っている中川家の礼二が登場した気分だ。番組を見てちょっと鉄道信号のことに詳しくなったような気がしたが、番組が終わって5時30分から始まるのが、『鉄道写真物語~1枚にかける旅~』……。また鉄道番組なのか!

 月曜早朝のMX鉄道タイム、早起きした朝に、どうぞ。
(太田サトル)

鉄オタの朝は早いもんでね

しぃちゃん

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