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キムタクより数字を持っている!? 稀代の視聴率女『サザエさん』の実力

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『アニメ サザエさん公式大図鑑
サザエでございま~す!』/扶桑社

 近年、ネットの普及などにより視聴率が低下したテレビ界において、実は最も安定した数字を誇るのがアニメ枠だ。放送開始から15年以上が経過している人気アニメといえば『名探偵コナン』(日本テレビ系)、『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』(テレビ朝日系)、『サザエさん』『ちびまる子ちゃん』(フジテレビ系)などが挙げられるが、ご長寿アニメの中には、ゴールデンタイムのバラエティ番組や、人気キャストを起用したドラマより数字を稼いでいる番組も存在する。

 『名探偵コナン』『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』の視聴率は毎週10%前後(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だが、1969年放送開始の国民的ご長寿アニメ『サザエさん』は、11月25日の放送で19.4%を獲得しており、20%以上の数字を記録する回も多い。

 現在放送中の秋ドラマと比較すると、視聴率1位は米倉涼子主演の『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)で、2位はSMAP・木村拓哉主演の月9ドラマ『PRICELESS~あるわけねぇだろ、んなもん!~』(フジテレビ系)だが、ともに平均視聴率は17%台。ジャンルは違うが、『サザエさん』は、米倉やキムタクよりも“数字を持っている”優良コンテンツとなるわけだ。

 また、『サザエさん』の前の時間帯に放送されている1990年スタートの『ちびまる子ちゃん』(同)も、『サザエさん』には及ばないものの、12~15%前後の数字を維持。時代の変化によって生活スタイルに違いは生じているが、やはり家族そろって夕食を囲む時間帯である「休日の夕方6時」のアニメの人気は高い。とりわけ、ゴールデンタイムでも視聴率一桁台が珍しくない現在において、局にとってこれら2番組の数字は万々歳だろう。

「現在のアニメ枠を大まかに分けると、映画化やグッズ販売に特化した子ども向けアニメ中心の午前中枠と、安定した視聴率が約束されているゴールデン枠、さらにDVD販売などの宣伝が自由に打てる深夜枠が挙げられます。そんな中、視聴者にとって、見ることが“習慣”となったゴールデンのご長寿アニメは、確実に視聴率とスポンサー収入が見込める貴重な枠として重宝されています。とはいっても、アニメは利権さえ持っていれば、映画化やグッズ化、DVD化などができるので、しっかり儲かるんです。なので、視聴率をそこまで気にしなくてもいいという面もあります。現場より上の人たちは、利権争奪戦以外に興味はないといっても、過言ではありません」(テレビ局関係者)

 しかし、そんなアニメの“うま味”を、現場の人たちは味わうことができていないのが現状だ。

「儲かっているところだけすごく儲かっていて、現場が火の車なのはほかの業界と同じ構図です。アニメは、声優のギャラ、ドラマやバラエティでいうキャストの人件費もハンパなく安く、上が太って下が痩せ細るという構図が、最も顕著だといえるでしょう」(同)

 低コストながら、視聴者の習慣性による安定した視聴率を獲得し、映画化やDVD化、グッズ化へ誘導する交通整理も万全。アニメはテレビコンテンツの中でも、最も成熟している分野なのかもしれない。

火曜日の『サザエさん』、復活すればいいのに

しぃちゃん

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