• ブームに賛否の嵐が!? 2年に一度大型新人が現れる”おネエ”大ブレイクの背景とは?
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おネエタレント大氾濫のヒミツ【1】

ブームに賛否の嵐が!? 2年に一度大型新人が現れる”おネエ”大ブレイクの背景とは?

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(絵/佐藤”ブライアン”勝彦)

──2010年、女装コラムニストのマツコ・デラックスが、戦場カメラマンの渡部陽一氏やAKB48などと並んで”今年の顔”と称され、多くのメディアで八面六臂の活躍を見せています。そのインパクトのある見た目と矢継ぎ早に繰り出される辛辣なコメントで人気となったマツコ・デラックスですが、彼(女?)だけでなく今年は多くのおネエ系タレントが世間の注目を集めました。

 「サイゾー」本誌連載「愛のズルむけい地」でもおなじみの徳光正行氏擁する徳光家の”最終兵器”ことドラァグクイーンのミッツ・マングローブ、「ドドスコスコスコ……ラブ注入(は~と)」のフレーズで人気の楽しんごなど、おネエタレントは今まさに花盛りの様相を見せています。

 そもそも古くは美輪明宏からおすぎとピーコ、朝川ひかる(参照)を輩出するなど、定期的に盛り上がりを見せてきたおネエタレントブーム。2007年10月には、おネエタレントをメインに据えた『おネエ★MANS』(日本テレビ系)が、全国放送のゴールデンタイムでレギュラー化されたことでも話題となりました。そんな『おネエ★MANS』はすでに放送を終了していますが、現在も実質上の後継番組『魔女たちの22時』(日本テレビ系)を放送中。同番組内ではモデルの佐藤かよが性同一障害を告白していたりと、おネエタレントに加えて、同性愛や性同一性障害に関するトピックは尽きることがありません。

 そんなおネエタレントブームを読み説くために、今回の限定企画は『おネエ★MANS』から同性愛や性同一性障害のメディアでの扱いを深~く考えられる特集となっております。なぜ、彼(女?)たちがこぞってメディアに取り上げられるのか? 現在に至るまでの攻防史を知れば、彼(女?)たちの魅力が十二分にわかっちゃうかも!?
(本記事は2008年1月号掲載のものを再構成したものです。)

 これまで何度となくブームは訪れど、なんだかんだ「イロモノ=タブー」扱いされがちだったゲイタレント。しかし、昨今の”おネエブーム”については、「これまでとは違い、真に市民権を得た」と歓迎する向きもある。はたして今、お茶の間が彼らを欲する理由とは?また、当のゲイたちは彼らの活躍をどう感じているのか──。

 『オーラの泉』の美輪明宏や『笑っていいとも!』のおすぎとピーコ、そして、ゴールデンタイムに進出した『おネエ★MANS』の面々など、昨今、ゲイタレントがテレビのメインストリームに移ってきた理由は、なんなのか?

 2006年10月から関東ローカルで放送されていたバラエティ番組『超未来型カリスマSHOWおネエ★MANS』(日本テレビ系)が、2007年10月、全国放送のゴールデンタイムに進出した。「各分野のカリスマ9人が、女性に役立つ最新情報を提供する」というのが番組の趣旨で。登場するカリスマはIKKO(美容のカリスマ)や假屋崎省吾(花と美のカリスマ)など、いずれも「おネエタレント」と称される中性的な面々。彼らを起用した理由について、企画を発案した日本テレビ制作局ディレクター・清水星人氏は「女性が好むドラマ性を、男性的に論理的に話せる」(「日経エンタテインメント!」07年3月号)と説明しており。”オネエならでは”の観点から説得力が高い情報を発信できることが強みだ。

 「ゴールデンタイムの番組に、おネエタレントが起用される」という事態は、昨今あまり珍しいものではない。しかし、そのほとんどが「ゲスト」や「賑やかし要員」としての起用であり、同番組のように彼らが「主役」になることはなかった。おすぎとピーコがちょっと毒舌を吐いただけで苦情電話が殺到した80年代前半では、まず考えられなかったことだろう。メディア側に規制緩和があったのか? この背景を、メディア批評誌「GALAC」(編集・発行―放送批評懇談会/発売―角川グループパブリッシング)の編集委員である石橋さや夏氏は、こう分析する。

「同性愛者に対する世の中の偏見が薄れてきたことが、土台にあると思います。テレビの放送基準は社会の感性とリンクしているので、強烈なキャラと機転の利いたトークがテレビ的に”おいしい”彼らの台頭は、自然な流れといえるのではないでしょうか。また、現代は『女が男化している』と評されるほど女性が力を増していることもあり、彼らが”女性が失った女らしさ”をカバーする意味での需要もあるのでは」
 
 確かにおネエタレントが使う「おネエ言葉」や仕草には、ある種”デフォルメした女性らしさ”が感じられる。「男らしさ、女らしさ」という言葉が死語になりつつある現代において、唯一おネエタレントだけが”女性らしさ”を主張できる存在なのかもしれない。だが、そんな存在を「歓迎できない」とする声も一部から上がっている。

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