カルチャー
[女性誌レビュー]「婦人公論」2022年9月号

稲川淳二の怪談グランプリより怖い! 「婦人公論」のきょうだい遺産トラブル

2022/09/04 16:00
島本有紀子(ライター)

 「絶縁を決めた理由」がテーマの読者体験手記コーナーでは、さらに恐ろしいきょうだいトラブルが詳細に語られています。

 1通目の68歳女性は、実母の介護をめぐって弟&義妹夫婦と行き違いの末、弟から「殺すからな」と書かれた脅迫状が届いたと明かし、2通目の61歳女性は父親の死をきっかけに姉と絶縁状態だとつづっています。

 この2通目の女性は、姉の姑が亡くなったとき、彼女の両親は「香典5万円、生花2万円、お布施2万円、もり籠1万円の合計10万円を包んだ」にもかかわらず、父親が亡くなった際、姉夫婦は香典なしだったとのこと。投稿者が、「両親は姉の姑の葬式にいくら包んだか」を事細かに記憶していることにも驚きますが、それくらいお金の恨みは深いということなのでしょう。さらに6年後、投稿者の母親も死去。姉は今度は香典を包んできたというものの、家や田んぼの名義変更でまたも複雑に揉め、今では「他人以下」だそうです。

 親の介護や葬儀といった誰にでも起こりえるイベントで、ここまできょうだい仲はこじれるのか……と、他人事ではないと感じさせる手記でした。今号では、良い関係を築いている代表として、過去に「女性セブン」(小学館)で不仲疑惑を報じられた上沼恵美子と姉・芦川百々子さんが2人そろって登場するインタビューも掲載されているので、手記でゾッとした方はそちらでお口直しをどうぞ。

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