カルチャー

タイBLドラマ『2gether』人気のワケ――動画配信とSNS、ファンの翻訳が盛り上げるブーム

2020/07/31 15:00
西野風代
『2gether』(C)GMMTV

 『2gether』をはじめとしたタイのBLドラマが話題沸騰中。少し前からSNSで話題になっていたが、今やドラマのタイトルがTwitterの世界トレンド1位になり、日本の雑誌やウェブメディアの記事になり、都内の駅にDVD発売のサイネージ広告が出る。この勢いは、ますます加速していくだろう。その背景には、やはりネットやSNSの力があるようだ。

来なかった13年前のタイブーム

 2007年ごろ、タイのエンターテインメントがちょっとした話題になったことがある。それは主にアイドル(音楽)の分野だった。歌手のアイス・サランユーが来日し、「タイのハニカミ王子」と呼ばれてメディアで取り上げられたり、“タイ版ジャニーズ”兄弟ユニットのゴルフ&マイクが山下智久とユニット「GYM」を組んでCDをリリース、音楽番組に出演したりもした。

 当時、筆者もしきりに「韓流・華流の次はタイ流」というフレーズを使った記事を雑誌で書いた覚えがあるが、タイアイドルの勢いは、すでに定着した韓流や華流の波とは比べものにならないほど弱く、全く定着しないまま、天下のジャニーズと組んだGYMさえも短命に終わり、小さく燃えかけた炎はすっかり消えてしまった。

 まだYouTubeが日本語サービスを始めたばかりの頃、mixiはあったが、Twitterの日本語サービスはなく、日本向けiPhoneも発売される前のこと。エンターテインメントを発信するメディアはテレビや雑誌が中心だった。

世界中からファンを集めたファンミーティング

 しかし、数年前から、タイのエンターテインメントは主にBLドラマというジャンルで、急速にファンを拡大している。その勢いは日本にとどまらず、世界中に広がっているのだ。

 Twitterで世界トレンド1位を獲得した話題のBLドラマ『2gether』主演の2人、タイン役のウィン(メータウィン・オーパッイアムカジョーン)とサラワット役のブライト(ワチラウィット・チワアリー)のオンライン・ファンミーティングが、6月20日に行われた。オンラインでの開催ということもあり、アジアのみならず、ヨーロッパや南米も含め世界中からファンが参加しており、全世界同時に湧き起こる熱狂をパソコンの画面から感じ取ることができた。

 これほどまでにタイBLドラマが人気を集めているのには、動画サイト、SNSの発達と浸透が大きいだろう。いくつかのドラマはYouTube等の動画配信で無料で見られることから、K-POPや韓流ドラマでは広く行われてきた、ファン有志による動画の翻訳字幕作成が、タイドラマでも行われているのだ。それが、日本でのファン拡大にも一役買っている。

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