1日5回セックスしたい彼女と、4月しかヤりたくならない年下彼氏の性欲格差カップル
カップルの形は十人十色。入籍しているご夫婦、事実婚、恋人等々、形態も色々。この連載では、様々なカップルのインタビューを通じて、型に捉われた恋愛観や夫婦観からの脱却をアシストします。第二回は、やまもとありささんの薄毛克服チャレンジ・マンガ連載に薄毛女子(スゲジョ)として登場してくださった緑丘まこさんとサトルさんのカップルを取り上げたいと思います。
<バックナンバー>
・カップルFile01<ゆささん・アルバロさん>日本でAV男優を目指すチリ人夫と、それを応援する妻
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■カップルFile02<緑丘まこさん・サトルさん>
緑丘まこさん:名古屋出身の関西育ち・アラサー女性
サトルさん:九州出身・25歳男性
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noteなどで自作マンガを公開している緑丘まこさんは、元ヤリマンですが現在の彼氏・サトルくんと出会ってからはとっても一途かつ束縛気味ガールに変貌したそうです。
サトルくんは留年中の大学生ということで、卒業をかけた単位取得のための試験を終えた後、取材現場に合流してくれました。
――お二人の出会いは、クラブだったそうですね。
まこ はい、渋谷のATOMっていうクラブで1年前に出会いました。去年の1月だったかな。私が一人で行ってて、サトルくんが声をかけてくれて。
――まこさんは音楽が好きとか踊りたいとかじゃなくて、純粋にセックスの相手を求めてクラブへ?
まこ そうです。私は全然音楽聞かなくて、その日は若者が好きそうなJ Soul Brothersとかかかってたんですけどそれも興味ないし、音楽なんてどうだっていいみたいな感じで。
――サトルくんも一人で来ていたんですか?
まこ 同じバイト先の男の子に「クラブ行こう」って誘われて、二人で来てました。サトルくんにとって初クラブだったそうです。私は本当にその時は、遊びたかっただけなんで一発ヤれればいい、セフレ止まりの相手と会えればいいと思ってたんですね。でも、サトル君がすごい良い子だったんですよね。大抵、クラブで会う人ってヤりたいだけなのに、サトルくんは「エッチより居酒屋デートがしたい」って。
――じゃあクラブで会ったその日はセックスせず?
まこ いえ、ヤりました、ヤりたかったので!
――ATOMの周りってラブホだらけですもんね。その辺りのホテルに連れ込んで?
まこ ホテル嫌いなんですよ、私。私って、薄毛じゃないですか。だから明るいところで見られたくない。起き抜けは特にペターってなっちゃって。ホテルですると、寝て、朝になってから一緒に外に出ることになるじゃないですか。それが嫌なんですよね。だからいつも私の家でします。家だったら、朝になっててもカーテン閉めて電気つけないで暗いまま「じゃあねー」って帰ってもらえるんで。男の子も自然に帰ってくれますし。
――で、サトルくんを自宅に連れ込んで、ヤ…
まこ ヤりまくって……ヤりまくるっておかしいな、その時サトルくん一回しかしてないですし、何なら射精してなかったですし。サトルくんはあまり乗り気じゃなくて。「好きな子とじゃなきゃヤりたくない」って言ってたのを、強引に私が家に連れてきて押し倒した流れなので。二回目にした時もいかなくて、正式に付き合ってからは普通にイクようになったので、本当に好きな子とじゃないとやりたくない人なんだなあって思いました。
――どのような経緯で正式に付き合うことになったんですか?
まこ 最初の日が終わってからサトルくんが次に会う時のことをLINEしてきて、それから何回かデートをして、「俺のこと好き?」って聞かれたので「好きだよ」と答えたら「じゃ、付き合おう」って。きゃー(ハート)
――出会ってから何日後くらい?
まこ 三週間くらいですかね。サトルくんと数回デートしてから、私の親友が関西からうちに遊びに来て二週間泊まっていったので、その期間、サトルくんに会えなかったんですね。で、何度もLINEを見返したりしちゃって、その時に自分も「ああ、私サトルくんのこと好きになってるなあ」と気付きました。今までそういうの全然なかったのに。とりあえずヤれればいいと思っていたのに、すごい久しぶりに人を好きになった感じでしたね。
――セフレは何回リピートしてもセフレのまま、好きになることはなかったんですか?
まこ なかったですね。向こうから「好きかも」と言われることがあっても、私は全然好きじゃなかったり。好きになられると面倒くさいので、セックスする前に私は相手に「ヤりたいだけだから、彼氏とかいらないから」と宣言していたんですね。あなたは私の性欲を処理するゴミ箱だよ、って事前にお断りしていたんです。これは防御というか、セックスしてからストーカーになられると怖いじゃないですか。だから敢えて嫌われそうな発言をしておく。
――なるほど。
まこ たまに友達が「クラブで会った人がしつこいの~」「好きになられちゃうの~」とか言ってると、「あのね、それは防御してないからだよ」と説教したりしてました。
――でもサトルくんの時は何か違った?
まこ 違いましたね。なんか、すごい良い人だったから。私も「この人をゴミ箱扱いしたら悪いな」って、最初から思って、あまり嫌われるようなひどい言葉を投げつけたりはしませんでした。
――なんで「すごい良い人」って思ったんですか。とりあえず、出会いはナンパですよね。
まこ ナンパですけど、それも一緒に行った友達に「クラブ来たんだから女子に声かけないと!」って煽られて声をかけた感じで。あと、女とヤりたいだけだったら、その辺のラブホに行けばいいけどそういうこともしようとしなくて。そもそもサトルくんはその友達を置いてきぼりにできないからって言って始発が出る時間まで三人でクラブにいて、おまけに私の家に行くための始発電車に乗ってもずっと「まこさんを送ったら俺は帰るから」って言ってたんですよ。強引に家まで持ち帰っちゃいましたけど。その上「好きな子とじゃないとセックスしたくない」発言を裏付けるように、付き合ってない状態でしても射精しない……。
――それが今までした男たちと違うな、と。
まこ 遊びのセックスとか求めない感じで。そんなサトルくんなので、私は喧嘩した時に「お前はヤリマンだったからな」って言われることがあるんですよね……それがすごい辛くて。
――元ヤリマンなだけで、今はめちゃくちゃ一途にサトルさん大好き、なんですもんね。
まこ クラブにも全く行かないですね。ちょっとウザいくらい私はサトルくんにハマってると思います。
◎「好きな人とじゃないと射精しない」
ここで大学の試験を終えたサトルさんが合流してくださいました。
――現在はお二人は同棲しているんですよね。
まこ 去年の5月から、私の住んでるアパートにサトルくんが引っ越してきて一緒に住んでいます。
――サトルさんは家を引き払ったってこと?
サトル バイト先の寮に住んでたんです。もともとは学生専用マンションに住んでたんですけど、留年して親にもう仕送りしてもらえなくなって住むところがなくなり、長くバイトしている中華料理屋の店長に言ったら「うちの社員寮が一部屋空いてるよ」と用意してもらって。
――仕送りなくてバイトだけで生活費をまかなってるんですか
まこ 月に19万くらい稼いでるんですよー。私も今は同じ中華料理屋でバイトしてます!
――べったり一緒なんですね。時給聞いてもいいですか?
まこ 私は990円でサトルくんは1040円。サトルくんすごい働いてるんですよ。
――だから留年するのかも。今、大学の何年生なんですか?
サトル 4年生兼7年生です。
――今日の試験に合格していて卒業できるといいですね。サトルさんはまこさんと出会った日のことどんな風に覚えてますか?
サトル 友達に「あの子、声かけてあげてよ。チャンスチャンス」って言われて、じゃ行ってくるかって。
――そしたら持ち帰られて。
サトル うん。
――初対面の人とセックスすることってそれ以前にもあったんですか?
サトル ないです、そんなの初めてです。
――彼女がいたことは
サトル ありますけど、その時はちょうど1年半くらいいなくて。
――初めて恋愛で人と交際したのっていつでした?
サトル 高校3年生でした。初体験もその子で。
――まこさんと出会い頭でいきなりセックスしてしまい、でも二度目のデートの誘いをしたのはサトルさんだと伺いました。なんでLINEしたんですか?
サトル 楽しかったから。
――サトルさんはまこさんのどんなところが好きなんですか?
サトル どんなとこだろう? 優しいところかな。怒ってない状態だと基本的に優しいんで。
――怒ってないっていうのは、嫉妬したりとかしてないとき?
サトル そういうモードじゃないとき、通常モードのときですよね。
まこ それは私は、好きな人だから優しいと思うわ。好きじゃない人には酷い女だから。
――最初に会ったときから、優しかったんですか?
サトル 優しかった。でも頭はおかしかったですけどね。もう明け方なのに、セブンイレブンに寄るって。いや、まずクラブ出た隣のローソンで1本「飲めー!」て発泡酒を飲まされ、セブンイレブンでまた1本買って飲まされ、その時にお腹減ったって言いはじめてうまい棒を5~6本買って。その時に、頭おかしい人なのかなって。で、何回目かのデートで近所のラーメン屋さんに行ってお腹いっぱいだったはずなのに、食べ足りないって言い始めてまたセブンイレブンに寄ってうまい棒を。なんかあったらうまい棒を買う女性ですね。
――まこさんに、初対面なのに家に連れ込まれたことについては別になんとも思わなかった?
サトル もう僕も眠かったんで、全然エッチしたいとかそんな気持ちじゃなくて。家についたのが5時半で仕事が10時からだったんで、9時に起きなきゃいけないから3時間か~って寝ようとしたんですよ。でもまこさんがしようってうるさかったんで。もういいやと思って。
――そんな感じだったけど、2回目会いたいなって思ったんですよね。
サトル う~ん、翌朝彼女もキツイはずなのに起こしてくれて、バタバタ準備してくれたりしたんで、優しいなと思って。
まこ 私、清野とおる先生の大ファンで、赤羽に週3で通ってた時期があって、往復で2時間くらいかかるのに。その話をサトル君にしてたんですね、そしたらLINEで「そういえば赤羽連れてってよ」って言われたんです。それで「この人すごい、良い人だな」って……。赤羽って遠いのに(お二人の住まいは神奈川県寄りの東京都です)。
――付き合い始めてからのまこさんの印象って変わりました?
サトル いや、そんなに。最初から優しい人だなって思ってたんで。今も優しいですし。
――同棲のきっかけは?
まこ 付き合うようになって毎日私の家で会ってたので、交通費もサトルくんの寮の家賃ももったいないねって。
――なるほど。実は今回のインタビューって、まこさんがnoteで発表している漫画で「私は性欲めっちゃ強いのにサトルくんは淡白」ということを書いていたからなんですけど、そういうお話をどんどん聞いていってもいいですか?
サトル どうぞ。
まこ どうぞどうぞ。
◎また四月がくるよ
――付き合い始めは毎日毎日、飽きるほどヤッてたんですか?
サトル そんなわけではないですね。
まこ 付き合いだしたばっかりの頃(去年の2月)はそんなにヤッてなかったよね。でも4月くらいから凄かったんですよ! 1日5回とか! ハムスターみたい、動物みたいな子なんですサトルくん。私はもともと性欲すごくて生理の時以外はヤりたいんですけど、それでもびっくりするくらい。だって生理の時でさえ「ちょっとだけでいいからしたい」と言い出したほどで。でも最近はサトルくん性欲薄いので……また4月が来るのを待ってます。
サトル 我慢しといて。
――椎名林檎の「ギブス」みたいですね。まこさんは今も生理じゃない時は毎日ヤりたいんですか?
まこ 毎日どころか、1日5回やりたい。やってもやってもおさまらないんです。やりたい気持ちが止まらない。食欲って、食べたらおさまるじゃないですか。でも性欲は……良いセックスをしてるからだと思うんですけど、やればやるほど余計お腹が空くみたいな。昨日もおねだりしたけど、試験前だったのもあって「疲れるから嫌だ」って断れちゃって。
サトル ごめんね。
――サトルさんは本当に4月以外は性欲がいまひとつ?
まこ なんか信じられないですよね? だから本当はこっそりオナニーしてるんじゃないかって。
――オナニーは大抵の男性はすると思いますよ。
まこ えっ、彼氏がオナニーするのは嫌じゃないですか?
――オナニー観は女性によるのでは……私は全然嫌じゃないです。まこさんは嫌なんですね?
まこ 貴重な精液を私に使って欲しい。オナニーしつつも私とのセックス回数が変わらないならいいんですよ。でも変わるじゃないですか絶対に。セックスレスになっちゃう。
――まこさんのセックスレスの基準は?
まこ 5日間しなかったらレスですよね。
――や、一カ月に一度もしなかったら、が通常の定義らしいですよ。
サトル 怒り出すんですよ、3~4日しなかったら。「どっかでヤッたんでしょう!」とか言って。
まこ だって制欲たまったままだとストレスになるんですよ、私。だからたとえばサトルくんが病気で5日間できなかったとしたら仕方ないなって思えるけど、バイトの休憩中とかにオナニーしてすっきりしてるせいで私としないとかは許せない。
――落ち着いてください、バイトの休憩中にオナニーしないと思う。
まこ それはそうなんですけど。初めて会った時にサトルくん「俺、別にヤるゴミ箱探してないから」って言ってたし、信じてるんですけど。
――最近だといつセックスしたんですか?
サトル 二日前にしました。
――全然レスじゃないじゃないですか!
まこ ダメ、私は1日5回を毎日したい。
――1日5回はやっぱり時間的に無理では。現実的なラインで考えたら週何回が妥当だと思います?
まこ 1日5回は週に2回くらいあったらいいかな。他の日は1回でいいや。
サトル ちょっと……面倒くさいし、疲れてる時もあるんで。
まこ 面倒くさいのは私もわかる気がするんですよ、ヤッたあとにお風呂に入らなきゃいけないじゃないですか。あれが面倒くさいから、私も面倒くさいって思うときあるし。
――コンドームってつけてます?
まこ コンドームは絶対つけます。1回つけないで……友達と飲んで泥酔して帰って、その時にゴムつけないでしちゃったことあるんですけど、ナマでも別に感覚は変わらなくないですか?
――どっちでも気持ちいいなら絶対つけたほうがいいですね。基本、まこさんが押し倒す感じなんですか?
まこ まずチューから始まるんですど。そっからベッドに押し倒して。そういうことするとやっぱり勃つじゃないですか。「ほら、勃ってるじゃん♪」みたいな。
サトル 馬鹿にされてるんですよね。気持ち悪いからそれやめてって言ってんですけど。
――サトルさんはどういう風にしたいんですか?
サトル 理想はないんですけど「早く、私を犯しなさいよ」みたいなことを言いはじめるんですよ。マジ、気持ち悪いから。
まこ 昔お父さんが隠し持ってたAVのセリフで「もっと私をイジめてよ」ってセリフがあって面白かったから、軽くジョークのつもりで。
サトル それを毎晩やらなくていいから。そのセリフだけは避けてほしいな。
まこ でも、先生プレイ好きだよね。
サトル それもアナタでしょ。音楽の先生になりきるんです。
まこ 「もう他の生徒が来ちゃうわよ~」とか言って。
――すごいしゃべるんですね。
サトル うるさいんですよ。
まこ 私、めっちゃしゃべるんで、エッチのとき。急に思い出して、エッチと関係ない「そういえば店長がこの間さぁ~」みたいな話することある。
◎性欲格差カップル
――お2人はすごい仲良くお付き合いしてるんですけど、未来のことも考えたりしてますか?
サトル それなりに。
――それなりにというと?
まこ 私はずっと一緒にいたいです。好きなんで。大げさかもしれないけど、サトルくんに出会わなかったら……こんなに好きになれる人はいないんじゃないかと思う。
――いつかは誰かと結婚したいとか、そういうこと自体思ってない人もいるじゃないですか。
まこ 私、そうだったんですよ。むしろ結婚願望が全くなくて。でもサトルくんと出会って意識するようになった。焦ったりはしていないし結婚っていうワードは出さないようにしてるけど、子供が欲しいとか。赤ちゃんはもともと好きなんですけど。でも、自分たちの子供を見てみたい、とか思い始めて。貯金も少しずつしてます。
――サトルさんは?
サトル いずれかは結婚したいとは思いますね。
――まこさんのご実家に挨拶に行かれたんですよね?
まこ サトルくんの写真とか動画とか送ったら、お母さんが大ファンになっちゃって。イケメンだぁ~って。親孝行の気持ちもあって、お母さんを喜ばせてあげたくなって。サトルくんに美味しいお刺身も食べさせてあげたいとか思ったし。実家に帰ったらお母さん、めちゃくちゃ喜んでて。サトルくんに、お母さん、足が悪いんで手を繋いであげてっていったら、すごい喜んでたよね。すごい嬉しそうで。
――実家に泊まったんですか?
サトル 1週間。
――1週間もいたの!?
まこ これ、多分使ったほうが面白い話なんですけど。1階に両親がいて、2階で私たちはせっせと騎乗位をしてたんですよ。そんなに音は立ててなかったんで。イキそうだなと思って、イク、イクのイのところで、お母さんが「生きてるの~?」って1階から叫んできて。それが昼の1時くらいまで私たちが降りてこなかったんで心配したみたいで。タイミング的にイクのイのところで、「生きてるの~」って。携帯見たらお母さんから数分前に「生きてるの?」ってメッセージきてて。それで応答がなかったから叫んだんですね。「生きてるよ~」って返したけど、そのあと、イクのに時間がかかったね。2人ともイキそうだったのに。
――実家ではどれくらい頻繁にヤッてたんですか?
まこ 私からおねだりして毎日ヤってました。毎日はしんどいよとか言われながら。
サトル しんどいですね。寝る前の晩にやるじゃないですか。翌朝がキツイんですよ。朝がキツイと1日キツくなるんですよ。カラダがダルくなるんですよ。
――それは射精したから?
サトル だと思います。昔、サッカーやってたとき後輩の男が「試合の前日にオナニーするとスタミナが落ちるんだけど、動きが早くなる」みたいな話をしたことがあって。瞬発力は上がるんだけどスタミナが落ちるっていう話なんですけど。それは俺も思ってて、仕事の前日の晩にセックスしたら、射精するから体力的にキツくなりますね。それが毎晩続くとキツイですね。僕は。
――もっと早い時間にやればいいのかな? 朝とか?
サトル 朝ヤッても昼過ぎにダルくなります。夕方5時からの仕事がダルくなる。
――セックスすると疲れちゃうのかぁ~大変ですね。
まこ 大変だよ。こっちは疲れないのに。
サトル 射精するから疲れるんだと思います。だから、翌日ゆっくり出来る日の晩ですよ、ベストは。それで頻度もせめて週に2~3回くらい以下じゃないと無理です。
――翌日ゆっくり出来る日が週に2回くらいはあるんですか?
まこ ちょっとバイトの量を減らしてもらってるんですよ。サトルくんのシフトを減らしてそこに私が入るんです。その分、サトルくんはちょっと休んで体力温存してもらって、バイト休んだ日は絶対にエッチしようって約束して。ただ時間があると男の人ってオナニーしちゃうじゃないですか。だからその日はオナニー禁止。
――オナニーを禁じられることについてはどう思ってるんですか?
サトル そもそもオナニーしてないんで、ウザイ。
――そんなにもともとオナニーをたくさんする人じゃない?
サトル そうですね。
――そうなんですって。
まこ なんか、性欲の違いがすごいよね。
サトル 知ってるよ。
――性欲格差カップルもいる、っていうことが面白いんだと思います。
まこ 性欲がひどすぎてどうしようみたいに思いますもん、私は。電車に乗りながらオナニーしますからね。電車の揺れでこう……あっ、みたいな。
――ノーハンドオナニーですか。すごい。
まこ そう、漫画でも描いたんですけど、貧乏ゆすりでオナニーっていうのがあって。
サトル そういうことやってるからどんどん性欲が溜まるんだよ。
まこ でも女の悦びじゃないですか、セックスって。
――でも、他の人とはしたくないわけですよね。
まこ 絶対イヤです。今は気持ち悪いと思う。好きな人が出来たら他の人に触られるのが気持ち悪いと思っちゃうんで。好きな人がいなかったら誰でもいいんですけど、ある程度顔がタイプだったら。でも好きな人がいたら他の男は気持ち悪くないですか?
――わかります。
まこ だからこそ、ツライんですよね。他で解消してたら嫉妬もしないし、オナニーも禁止しないし、どうぞ好きにしてくださいってなると思うんですけど。今はサトルくんとセックスがしたい、ってそれしかないんで。
◎男女の友情は成立しないから、束縛は必要
――サトルさんは嫉妬をするんですか?
まこ したよね、赤羽で。お店で私が親しく店員の男の人と話してる姿を見て……
サトル したかもね。
まこ サトルくんはサトルくんで、嫉妬はするんですよ! たとえば私にかつてのセフレから連絡くるじゃないですか。そん時、すごい嫌な顔するよね。
――それは嫌だよね。
サトル そう、ヤキモチじゃなくて嫌な顔をしたのよ。
――喧嘩はどれくらいするんですか?
まこ 4日前くらいからしなくなった。前、一番大きい喧嘩だったのが、サトルくんがバイト後にバイトメンバーで飲みに行くことになって、誰も女の子がいないって言ってたのに、実はいたって後から知っちゃった時です。
――でも、飲み会に女の子いるよ、ってあらかじめ言われても嫌なんですよね。
まこ 嫌です。
サトル そうなんですよ。しかも、その女の子っていうのがバイト先の後輩の男の子の妹なんですよ。だから別にいいっていうか仕方ないじゃないですか。
まこ でも、その女の子がサトルくんを格好いいって言ってたらしいんですよ。しかも結構遅い時間まで飲み屋にいた。私は私で全員切ったわけじゃないですか。セフレとか、セフレじゃなくてただの男友達も切っちゃったんで。
――サトルくんの女友達とかは?
サトル もともと女友達がいないんで。色んな友達っていうのはバイト先の後輩くらいでしたね。そういえば昨日、僕、厨房で仕事してたんですけど。お尻のポケットに入れたスマホが震えたんで、多分まこさんから連絡かなぁと思ったけど、仕事中だから見てなかったんですよ。そしたら22時頃メッセージが来てて、「LINE届いてる?」て。心配しすぎだよって。
まこ それはちょっと違う! 昨日、スーパーでお刺身を買ったんですよ、だから「まかないを食べずに帰ってきてね」っていうことを伝えたかっただけ。
サトル 前もあったじゃん。仕事が忙しい日に限って、連絡をちょくちょくしてきて、返せなくなって。家に帰ったら、「なんで連絡返してくれないの?」みたいな。
――今後、サトルさんが新しい職場に移ったりしたら、またまこさんは不安になっちゃうのかな。
まこ 正社員とかになったらもう、ノータッチだと思います。
――本当ですか?
まこ 若い女の子がいっぱいいる職場とかだったら嫌ですよ。
――いっぱいじゃなくても、大抵の職場には女性がいるんじゃないかな。
サトル ちょろっとは女性はいるよ。
まこ でも、仕事のあとに飲みに行く必要はないだろうとは思っちゃいます。
――歓送迎会くらいはあるでしょうね……。
まこ え、女子と2人だけでは飲まないでしょ?
――2人だけはないにしろ大勢の中に女子がいるとは思いますよ。
まこ 上司との付き合いで行くんだったら仕方ないけど。
サトル 女性に「飲みに行きましょうよ」みたいのはないよ。
まこ それだったらいいけど。
――なんでこんなに不安になっちゃうんでしょうね。
まこ う~ん、過去に浮気された記憶はないんですけど、でも私、男女の関係を信用してないんで。
――男女の友情が成立しないと思ってる派ですか?
まこ 絶対ないと思う。100%ないと思う。これは言い切ります。なんでかっていうと、男女の友情が成立してるように見えるのは、片方が友情感情しかなかったから、片方が好きって言い出せずに友情で終わってるだけなんですよ。実際に、男女の友情を信じてる女友達がいるけど、実際はその男の子はその女友達に気があるんですよ。そのコが気付いてないだけで。
――だから、成立しないから不安?
まこ 私は成立しないと思います。
――じゃ、ずっと不安なのかな、本気で好きな限り。
サトル だと思いますよ。
まこ ある程度の束縛は必要だと思うんですよ。実際に束縛しない友達の話を聞くと……浮気されるもん。25~26歳の時、女友達が「あたしは彼氏をまったく束縛せーへん」って言ってて、合コン行ってもOKとか。半同棲してるのに、彼氏は合コン終わっても夜中まで連絡つかなくて、帰ってきたら朝7時とかで、絶対浮気してるじゃないですか。で、彼女が「どこ泊まってたん?」ってきいたら「先輩の家」とか。嘘やん。私は信じられないですもん。だからある程度の束縛は必要だと……。たとえばサトルくんが私に、束縛しないからクラブ行っておいでって言うとするじゃないですか。その時点で、「サトルくんはもう私に興味ないんだな」って思っちゃう。そういうこと言う人は逆に好きじゃない。ヤキモチ妬いてるうちは好きなんだと思う。
サトル よく言われます、職場のおばさんたちに。「ヤキモチ妬かれてるうちが花よ」って。
まこ そうそう、私がそのうちヤキモチ妬かなくなったら、ちょっと冷めてきたってことだと思う。
――余計なことですけど信用はした方がいいと思いますよ。浮気する人は用心したってするし。サトルさんの場合こんなに愛情ぶつけられてて、浮気できないでしょ、怖くて。
まこ ALSOKって言われます。
サトル 監視されてますから。
――まこさんは浮気相手の女を刺しにいったりするでしょ。
まこ それはない。犯罪者にはなれない! 逆にサトルくんを締め出してサヨナラって。浮気されたら嫌いになっちゃう。嫌いになりたくないから浮気しないでほしいんです。
――これからも末永くお幸せに。
(構成/水品佳乃)