カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」6月号

女性誌最大のタブー! 「CLASSY.」の着回し企画で、10kg増を目指す劇団員女が主人公に

2016/05/18 21:00
「CLASSY.」2016年6月号(光文社)

 今月号の「CLASSY.」(光文社)特集は「もう、デニムのないオシャレなんて。」です。「まーたーデーニームーかーーい!」と思わず心が叫んでしまいましたが、前回のデニム特集は昨年4月号でしたので、約1年ぶりの登場ですね。

 ベーシックやらシャツやらワントーンコーデやらスニーカーやらシンプルカジュアル特集が続いているからか、それに必ず登場するデニムも少々食傷気味。そんなもたれた胃にスパイスを与えてくれる記事が、「インスタ映えする小物、集めました」です。「インスタで注目を集めるなら、みんなが思わずいいね! を押しちゃう、インパクトが肝心!」ということで、あなたのインスタグラムをランクアップさせるド派手グッズが大集合。パイナップルが全面にプリントされたバッグ、ピザ型のショルダーバッグはわざわざお皿に載せてwithナイフとフォーク、サボテン柄のビキニとサボテンバッグ……ハッシュタグに「#JKMZ」(※自己満足のこと)とつければ無粋なツッコミも防げるそう。ファッションでは悪目立ちを嫌がるのに、SNSでは自己主張したい……「CLASSY.」女子たちの歪んだ自意識が垣間見えます。しかし、「#tequila」と投稿したいがために、5万4,000円のテキーラバッグと2万4,000円のソンブレロ(メキシコのつば広帽子)を買えるのか、それが問題だ。

<トピックス>
◎インスタ映えする小物、集めました
◎特集 もう、デニムのないオシャレなんて。
◎金言それとも暴言? 男の本音カルタ

■「CLASSY.」がふくよか路線に乗ってきた!

 巻頭特集に戻りましょう。「ヘルシーで、カッコよくて、今っぽい。でも、女らさしさもちゃんとあって、カジュアルなのに大人っぽくて…。私たちが思い描く理想のスタイルを全部詰め込んだら、それはやっぱり“デニム”のオシャレに行き着きます」という特集のリードですが、これはデニムを“シャツ”にしても“ベーシック”にしても成立してしまう恐ろしき名文です。

 今号のデニム特集では「モテる3大デニム」として、「スキニー」「白」「ガールフレンド」を推しています。「スラッと美脚に見えて女らしいシルエットのスキニー」で、まずは「出会い」をつかみ、さわやかさ満点の「白デニム×白トップスの“全身白”」スタイルで初デートに臨み、「リラックス感のあるちょいゆるデニム」の親近感で彼女の座をゲットするという簡単スリーステップ。まるで食虫植物が獲物をおびき寄せ捕獲するような美しい流れです。

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