カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「ar」9月号

「本能に従え」と説く「ar」のモテ特集、「男はやっぱりコンサバが好き」と矛盾した方向に……

2015/08/29 16:00

「自分の好きなものやスタイルを貫き通した方がいいと思うし、ハナシが早いと思う! 万人と関わるわけじゃないし、万人受けを狙っても仕方ない」
「(最近の女の子は)だいぶ好きなファッションをするようになってるよね? 男子ウケ考えてる子、減ったような気がする」

 先ほどの「YES! WE ARE 雌ガール!」でも、「愛したいのは一人だけ。その人にさえモテればいい。それが一番、シアワセだよ(はぁと) 想い想われることが、オンナとしての至上命題。あれこれ万人ウケを狙う必要がないから、目標がすっきりシンプルになってすごくラクで気持ちがイイ、ファッションもメイクも生き方も。自分の“好き”は大事にしつつ、相手の好みにも少しずつ歩み寄って、シアワセ指数をどんどん上げていく」とあります。

 言いたいことはわかるのですが、これを雑誌の企画に落とし込むのは難しい。案の定、「おフェロなモテキの着方」では、「ある日突然、たくさんの男の人にモテちゃったら……!?」「おしゃれ業界人からスポーツマンまで、様々な男性にモテまくっちゃう夢の1ヶ月」という妄想のもとコーディネートを紹介。最後に、“大好きな彼”の家で目覚めて、モテていたのは夢だった、というオチなのですが、結局はいろんな男にモテたいんじゃねーか、と思いました。

 さらに衝撃的なのは、「信沢Hitoshi コレ、モテるっしょメイク!!!」というメイク企画。いつもはイガリシノブというヘアメイクアーティストによるチーク真っ赤のコテコテのおフェロメイク一辺倒の「ar」なのですが、どういうわけか今月号ではそれを全否定しています。信沢は次のように語ります。

「一般的な男性の本心はきっと、血色系のおフェロメイクよりもコンサバでナチュラルなメイクに引き寄せられていくんだと思う。ちょっと悲しいけどね…男の人って保守的な生き物なんだと思う…。だから本気でモテを狙うなら、できるだけ控えめなメイクの方が安全だし、難しそうに見えない“簡単な感じ”をあえてアピールするのが正解。そうすると男性は“すっぴんが見てみたい!”っていう気持ちになったり、“俺より3歩下がってくれる女子”を勝手に連想しちゃうんです」

 この一言で全てが瓦解しました。“ありのままで本能に従って一人の男性を愛する”なんて理想を掲げても、結局は「一般的な男ウケ」を狙うのが安全。セックスした後の紅潮を思わせるおフェロメイクや、3歩下がる気のないガツガツしたメス女は男から見たらアウトなんですよ。これが現実だと叩き付けられたような気持ちになりました。
(亀井百合子)

最終更新:2015/11/26 23:56
アクセスランキング

今週のTLコミックベスト5

  1. 塩対応な私の旦那様はハイスペックな幼馴染!?~トロトロに甘やかされて開発される体~
  2. 交際ゼロ日で嫁いだ先は年収5千万円のスパダリ農家~20歳、処女を弄ぶ優しい指先~
  3. お花屋さんは元ヤクザ~閉店後の店内で甘く蕩ける~
  4. 体育会系幼馴染は世界一の溺愛男子~全人類の好感度がある日見えたリケジョの私~
  5. 淫魔上司は不器用な溺愛男子~インキュバスが魅せる激甘淫夢は人外の快感~
提供:ラブチュコラ
オススメ記事
サイゾーウーマンとは
会社概要
個人情報保護方針
採用情報
月別記事一覧
著者一覧
記事・広告へのお問い合わせ
プレスリリース掲載について
株式会社サイゾー運営サイト