カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「ar」6月号

「背中の産毛はトラウマ」という男に「彼をとろとろにするのが愛」と尽くす女、「ar」の歪んだBODY特集

2015/06/07 16:00

 ハァ。では、男が欲情するようなボディを実現するにはどうすればいいのでしょうか。肩を華奢にするには? バストとヒップを上に向かせるには? 細くて長いのに太ももむっちりの脚って都合よすぎじゃね? そこが読者の最も気になるところだと思うのですが、回答は何も示されていませんでした。言いっぱなしで終わり。不可解なページです。読後、印象に残ったのは「女のコのカラダは彼のためのもの」「彼のハートをとろとろにしてあげられることが愛」という文章のみ。“男に身を捧げてこそ女は愛される”という「ar」的セックス観が刷り込まれるだけの、中途半端なモテ企画でした。

■ムダ毛は剃るかTBC?

 夏のボディケアで悩むこと、それはムダ毛。「ムダ毛のトリセツ」では、文字通りその処理法を基本から解説しています。ここでも「触られる準備はできてますか?」とセックスをチラつかせているのですが、毛の処理とセックスは関係ないです。セックスしなくたって、夏は毛の処理くらいはいたします。

 内容を見てみると、剃り方だのワックスだの除毛クリームだの、やけに古典的な方法ばかり紹介しています。それも大切かもしれませんが、21世紀の女子として気になることは、やはり永久脱毛だと思うんですよね。と思ったら、次のページにTBCの記事広告が入っていました。広告ですから、

「どんなサロンを選べばいいのかわからない」→TBCなら……
「サロンに通い続けるのが大変」→TBCなら……
「どれくらいで脱毛完了するのかわからなくてためらう」→TBCなら……

 などと、永久脱毛に関して知りたいことの全てはTBCに結びつけられていました。前述の「雌ボディ」特集に引き続き、読者が知りたいであろうことに完全スルーをキメこむ「ar」。バカにするのもいいかげんにせい!

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