カルチャー
[不定期連載]同じアホなら、見るだけで。

人間に媚びまくるロボットたちの宴! 『2013国際ロボット展』に漂う哀愁

2013/12/01 16:00
しゃべったり人まねしたりものを拾ったりと、必死に人間に媚びる人型ロボットたち
こんなのもいる
たまに本物の人間だったりするので要注意
「お兄さん……寄っていらして?」さすが媚び顔のサービスロボット

 このロボット展、海外からも出展している。この物づかみロボットもそうだ。

掴むものの硬さを判断し、適切な圧力でつかみ取るというロボット

 これを興味深そうに眺めていた日本人サラリーマン、英語がほとほと苦手のようだが、必至に外国人の出展者に片言の英語で質問をしている。

「ホールド、豆腐?」
「ピックアップ、楊枝?」

 いやいや待て。英語力はともかく、何故豆腐だの楊枝だの、日本にしかなさそうな、説明の難しいものを敢えて例えに出すのだ? 案の定「Tofu?」などと聞き返されて、ロボットの機能とは関係のない豆腐の説明で話が進んでいるじゃないか。日本人の語学力の問題は、英語力そのものではなく取り上げる単語のセンスなのだな。

 とまあ、ロボットを見るのも、来場者を見るのも楽しいロボット展、次回の開催は2015年だそうだ。今回見たロボットたちがどれだけ進化しているか楽しみにしていよう。そして休みもなく無給で働くロボットたちの待遇が、ブラックレベルから少しでも浮上していますように。

和久井香菜子(わくい・かなこ)
ライター・イラストレーター、少女漫画研究家。『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』(カンゼン)が好評発売中。ネットゲーム『養殖中華屋さん』の企画をはじめ、語学テキストやテニス雑誌、ビジネス本まで幅広いジャンルで書き散らす。街で見かけたおかしな英文から英語を学ぶ「Henglish」主宰。

最終更新:2013/12/01 16:00
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