[女性誌速攻レビュー] 「BAILA」8月号

個性がないのが個性! 「BAILA」の向かう先は?

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「BAILA」10年8月号(集英社)

 女性誌レビューに初登場の「BAILA」。20代後半から30代前半をターゲットとし、同じく集英社の「MORE」よりもキャリア志向で、高級ラインのようです。ファッションとしてはぱっと見、無難で「non-no」「MORE」からの集英社王道ラインですが、ターゲットが妙齢なだけに、読み物ページなどが面白そうです。まったく未知なる世界ですが、一体どのような雑誌なのか、細かくチェックしていきましょう。

<トピック>
◎「辻フェミニン」の作り方、完全公開
◎働きながらの子育て
◎はじめての宝塚

■着まわしコーデ企画の新たな展開

 今月号は着まわしコーディネート企画が2本もあります。1本目は、同誌の人気No.1スタイリスト・辻直子さんによる「リアル辻フェミ 私的CD1カ月」です。なんでも「女らしさと可愛さのバランスが最高!」という辻さんのスタイリングは、「辻フェミニン」と呼ばれているのだとか。しかし、洋服34点、アクセサリー・靴・バッグ31点すべて、ブランド名や価格が書かれていない、私物! いや「私的CD」と書いてあるけど、そこまでガチンコだとは……。なので、「アレキサンダー・ワンのボーダーT」や「バレンシアガのアンクルストラップサンダル」など紹介文に書かれたヒントから、ある程度のお値段を想像するしかないという、ゲーム要素を含んだ商品紹介です。要は、商品ではなく、「辻さんのセンスを見て」ということなんでしょうけど、そこまでの「辻押し」は読者とのコンセンスが取れているのかが不安です。編集部と当の「辻さん」ばかりが盛り上がり、読者が置いてきぼりにされている感も……。

 一方、「毎日投入。真夏を乗り切る小物着まわし31Days」は、浦浜アリサをモデルに、外資系通信社勤務のOLの1カ月を追う企画。これまで着まわし企画と言えば、「PINKY」(集英社)のケータイ小説仕立て、「spring」(宝島社)の自分大好きテイスト、「CanCam」(小学館)の”恋愛の合間にお仕事”主義など、媒体のカラーを示すオモシロ系が多かったのですが、はたして「BAILA」の場合はいかがでしょうか。

 今までと大きく違うのは、付き合っている彼が外国人という設定! さすがキャリア志向を持つ雑誌は違いますね、恋だってワールドワイド♪ 設定も「デスクから取材命令が」「おいしいもの好きな上司の奥さまへ手土産を」「直属のボスと”ちょこっと一杯”」「視察に来た本社のマネージャーを浅草へご案内」など仕事がらみ(特に男性上司を飼いならす系)が多い。なんとなく、その絡みの中に色気を交えているのも憎い演出。その分、女友達との絡む設定がキレイなまでに入っていないのは、キャリア志向女子特有の「私はこんなに頑張ってます!!」と上司に直訴する押しの強さが、同僚にうとまれていることを暗示しているのでしょうか。

■ここにも読者置いてけぼり感が……

 読者層に「子育て」「共働き」を啓蒙する企画、「働きながらの子育て、どうなる? こうなる!」。先輩ママに子育ての楽しさ、周囲に理解してもらえるまでなどを語ってもらうインタビュー企画なのですが、出てくる人がフジテレビの佐々木恭子アナ、モデルの未希、ネイリストの黒埼えり子など、特殊な職業の方たちばかり。一般人枠でも、ブランドのプレスや美容ライター、スタイリストなど。融通がききやすい自営業だったり、ちょっと特殊な業種であれば、また周囲に理解も得やすいはず。そんな世界に共感できる人って、読者のうちの何パーセントぐらいなのでしょうか。たしかに華やかな職業の方が、画になったり、話もドラマチックに展開し易いですが、本当に知りたいのは、「働きながら子育て」という地味で日常的な作業と仕事との折り合いのはず。もうちょっと、読者層に近いケースを紹介した方が……と思うのは老婆心でしょうか。

 今月号を読んで気になったのは、「BAILA」が目指す女性像とファッションの方向性に大きなギャップがあるということ。ファッションは確かに女性らしさを残したフェミニン調が基本でハッキリ言ってしまえば無難なイメージですが、読み物ページや着まわしコーデを見てみると、編集部としてはかなりバリキャリ志向が強い女性をターゲットにしているようです。実際に、紹介される商品も決して廉価ではなく、高級路線。ただ、逆にそのコーデやキャッチ、レイアウトなどが同世代をターゲットにしている「GINGER」(幻冬社)「美人百花」(角川春樹事務所)などに比べると、個性がなさすぎるような……。今後どの方向に向かうか、これからも「BAILA」をウォッチしていきたいと思います。
(小島かほり)

「BAILA」

モデルもハーフ系ばかりだし……

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