カルチャー
しいちゃん×えいちゃんがゆく!

女子の永遠の夢☆ 憧れの漫画家一日アシスタント体験!

2009/05/12 17:45
ベレー帽かぶってすっかり漫画家気取り☆だけど、力入り過ぎ?

――気になるあの場所、あのウワサ……。読者の見たい!知りたい!を、サイゾーウーマンのしいちゃんとウーマンエキサイトのえいちゃんが代わりに体験&レポート! 投稿も随時募集中です。

 私たちの子供時代の楽しみといえば、なんといっても少女漫画! 筆者も当時は漫画家に憧れて、授業中や休み時間なんかに夢中になって漫画を描いたものです。

 今回は、そんな憧れの漫画家さんの仕事場に、えいちゃんとしいちゃんが潜入! 一日アシスタントとして、プロの仕事を実際に体験してきました。

こちらが田中先生
と~っても優しい方でした!

 二人が訪れたのは、漫画家・田中圭一先生の仕事場。あの手塚治虫先生の画風をパロるという、なんとも大胆な作風の漫画家さんなのです。

「それでは先生、早速お手伝いさせてください!」

■まずはペン入れ♪

これがウワサのGペン!

 先生が水色のシャーペンで描いた下書きの線を、つけペンでなぞっていく作業。つけペンは、文字通りインクをペン先につけながら作業するペンで、「丸ペン」「Gペン」「日本字ペン」「さじペン」「スクールペン」など様々な種類があります。

 「手に力を入れると線が太くなりますよ」と先生。さっそく背景のペン入れに挑戦し、線の強弱で立体感を出そうとしたところ……紙が破れた~~!!!!

めちゃくちゃ扱い難しいです……

先生「破れた箇所は裏から補強するから大丈夫ですよ(笑)。ペン入れは慣れが必要で、多くの人がここで描くのを挫折しちゃうくらいに難しいんですよ」

 先生、ナイス優しさ! 最近では、ボールペンやサインペンでペン入れをする漫画家さんもいるんだとか。そっちの方が楽そうだけど、なんとなくつけペンのほうがカッコイイですよね。

■ベタ塗りは意外と簡単?

普通の筆ペンで塗るなんて、意外ですよね

 次にお手伝いさせてもらったのは、原稿の黒い部分を塗る「ベタ塗り」。細い筆ペンと太い筆ペンを使い、指定された部分を塗りつぶしていきます。先生いわく「はみ出したらホワイトで修正すればいいから、大丈夫」とのことでしたが、原稿の白と筆ペンの黒の強いコントラストに緊張感をあおられます。緊張したにも関わらずもちろんはみ出し。白のペンをホワイト代わりにして修正、修正……。

■スクリーントーンにも挑戦!

力加減を間違うと、原稿ごと切っちゃいます。ひぇぇ~

 これがウワサのスクリーントーン! は、初めて見ます……。漫画には欠かせない画材で、様々な模様のパターンが印刷されているシール状のシートです。

 今回は、空模様のトーンを背景に貼ってみました。必要な大きさに切ったトーンを原稿に重ね、いらない部分をカッターで切りとっていきます。直線は楽ですが、犬の毛並みの部分なんかはかなり細かい作業で、思わず手に力が入ります。と、そこで「カッターの刃は軽く当てないと、下の原稿まで破れちゃいますよ」。先生、時すでに遅しです……。

■完成☆

あら、けっこうマンガっぽく見える??

「漫画が上手くなりたいなら、何でもいいからドンドン書いてみること。鉛筆と紙さえあれば出来るんだからね。作り方のノウハウは本にも載っているし、難しくないですよ」

なんとか及第点をもらいました!

 先生はなんと平日はサラリーマンをしながら、連載を月に6本(!)も抱えているのだそうです。漫画への愛情さえあれば、時間なんて関係ないんですね。そんな先生に、漫画の未来について聞いてみると……。

「漫画家の待遇にしても育成にしても、この世界って今までちゃんと整備されて来なかったんですよ。でもこれからはハリウッド映画界のように、大作や技術を生み出す環境や仕組みが整えられていくべきだと思うんです」

 日本の誇るエンタテイメントである漫画業界、これからもますます熱くなっていくかもしれません。今からでもスキルを磨いて、遅咲きのデビューを目指してみるのもありかもっ!?

(つくしの万葉)

たなか・けいいち
大阪府出身。学生時代に「ミスターカワード」でデビュー。大学卒業後は某玩具メーカーに就職し、転職を繰り返すが、現在もサラリーマンとの「兼業漫画家」という肩書は変わらない。代表作に「神罰ー田中圭一最低漫画全集」(イースト・プレス)、『ドクター秩父山』『死ぬかと思ったH』(共にアスペクト)など。近著に『サラリーマン田中K一がゆく!』(角川グループパブリッシング)がある。

最終更新:2011/03/13 22:28
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