セックスの呪縛から逃れられない男たちへ…早漏を食い止める「麻痺ジェル」を身をもって試してみました

 最近、「男性も生きづらい」というフレーズをよく耳にします。日々のニュースを見るまでもなく、女性の生きづらさをびしびし実感している私も、「“理想の男らしさ”が重い。現代を生きる男性の抱える『生きづらさ』とは?」のような記事を見ると、なるほど男もツライのね、とは思います。でも、男性の生きづらさはしわ寄せとなって女性にさらなる生きづらさを強いるので、やっぱり女性のほうがしんどそうですけどね。単純比較できる話ではないですが。

 男性が〈男らしさ〉の呪縛に囚われているのは、セックスひとつとってもよくわかりますね。ペニスは大きくなければいけない、硬くなければいけない、チャンスがあればいつでもビンビンに勃たなければいけない、長い時間持続させなければいけない、女性を必ずイカせなければならない、たくさんの量を射精しなければいけない……。これらの項目でクリアできる数が多いほど、「セックスが強い」「男らしい」となります。その思い込みを押し付けられて、女性がイクふりをするというのは、まさにしわ寄せ構造を象徴していますね。

 数々の識者が「大きすぎるペニスは痛いだけだし、遅漏は困るし、イクことばかり期待されても女性はそう簡単にイカないんですよー!」と男性向けのメディアで発信していますが、一向に届いている気配がない様子を見ても、呪縛の強さがわかります。チ○コは持って生まれたサイズより大きくはならないし、週刊誌に「死ぬまでセックス!」と煽られたところで加齢とともに勃たなくなるのが自然だし、いくらがんばったところで、女性がイクかどうかは本人次第(体質や体調など含む)なのに。

◎精神論で早漏は解決しない

 このなかで克服できるとしたら、〈早漏〉です。まだイキたくないのにイッてしまう。もっとふたりで愉しみたいのに、彼女にも悦んでほしいのに、射精感がこみあげてきてコントールできず、発射してしまう。射精までの時間は快感と比例しないそうなので、射精のクオリティは変わらないものの、「パートナーを満足させられなかった」「情けない」と満足度は著しく低下します。早漏って、たしかに切ない。

 「遅漏は困る」と先述したものの、あまりに早いのも「ぜんぜんいいよ、気にしないよ!」とはいいにくいのが、私の本音です。かつて何度かお手合わせしたなかに、まさに三こすり半、時間にすると10秒に満たない男性がいました。その前後に手をつくして愛撫してくれたので、私も当時は不満を覚えませんでしたが、長くおつき合いするとなったら……うーん、そのうちフラストレーションが募ったかも(結局、つき合うに至らなかったのですが、理由は早漏だからではありません)。

 早漏克服法は、泌尿器科医でも提案されていますが、たいへんな時間と根気、そしてパートナーの労力を要するもので、いまひとつ現実的ではありません。また、ちまたでは「イキそうになったら、ほかのことを考える」のような提案もありますが、この問題にかぎらず身体のことを精神論でカバーするのは限界があると私は日ごろから考えています。

 じゃあ、どうすれば?
 ……はい、ラブグッズに頼ってください!

 早漏防止のラブグッズとなると、リングやサックがあります。サックは、超絶ぶ厚いコンドームのようなもので、デメリットはご想像のとおり、男性側に快感がほとんどないのです。セックスはふたりで気持ちよくなるための行為、ただ長ければいいってものではありません。リングは勃起サポートで使われることも多く、年配の男性が使うイメージが強いため、若い男性は敬遠しがちです。ともにビジュアル的なインパクトが強く、「僕は早漏防止のために、武装しています!」感がありありと出てしまうのも、不人気の理由でしょう。

 そこで試してほしいのが、「ピュースト」というジェルです。ものすごくわかりやすくいうと、ペニスをうっす~ら麻痺させて早くイクのを防ぐことを目的としたものです。ジェル状になっていて、これをペニスに塗るだけ、という使用方法もたいへん手軽です。

 個人差はありますが、効きやすいか否かを試すには、唇に塗布してみるのがいいそうです。これなら女性も試せる! ということで私、自分の口に塗ってみました。すると、1分ほどして唇全体がボヤ~ンとしびれてきました。歯医者で麻酔をされたときの感触と似ています。なんだか腫れぼったくなっているように感じたので鏡を見ると、見た目はそのまま。指で弾いたり、軽くつねったりしましたが、あきらかに感覚は鈍くなっています。これが小1時間ほど続きました。

 ここで私は思いついたのです。「これ、クリトリスに塗れば鈍くなるのかしら?」――クリトリスは、女性に残る陰茎の名残といいます。男性の亀頭にあるのと同じ数の神経が、この豆粒ほどの器官にぎゅーっと凝縮しているので、クリトリスは性的にとても敏感なのです。

 説明書にあるとおり、大豆ほどの大きさにジェルを出し、クリトリスに塗ってしばらく待ちました。

 唇で感じたようなボヤ~ンとにぶくなる感触は特にありません。が、触ってみると、たしかに鈍くなっている! 快感を感じないわけではないのですが、いつのものマイナス60%ぐらいの感度です。

 さらに、愛用しているローター「iroha mini」を当ててみました。決して振動が弱いローターではないので、ふだんならクリトリスの包皮を剥いてこれを当てると3分ほどでイッてしまうこともあります。なのに……、むき出しになったクリに当ててもビリッとした感覚はなく、ぎゅーっと当ててもやっぱりいつもの半分以下の刺激になっています。いつも以上に妄想をフルスロットルにし、長い時間をかけ、最終的にはオーガズムに至りました。

◎ふたりで使える関係に

 これはたしかに、早漏防止になりそう! 快感がゼロになるわけではないのがポイントですね。このジェルによって、そのときどきの快感の度合いはたしかに抑えられますが、そのぶん長く持続する……すなわち、快感の総量は変わらないってことですよね。これをくり返すことで、本人の自信にもつながりそう。それを〈男らしさへの実感〉に直結させるのではなく、ちゃんと、ふたりの愉しみにしてほしいものです。

 この「ピュースト」、パートナーの早漏で悩む女性にも耳寄りな情報ですよね。オープンに話してふたりで試してはいかがでしょうか。なんなら塗り塗りしてあげちゃいましょう。「早漏っていう事実を突きつけると彼が傷つくのではないか……」という懸念もわかりますが、早漏の男性はだいたい自覚があります。気遣うゆえにいい出せない、というのはやさしさのようでいて、お互いの性的な関係にフタをしていることでもありますよね。

 男性側なら早いとか勃ちが弱いとか、女性なら濡れにくいとかイケないとか、問題点をお互いに共有できる関係のほうが、ヘンに気遣い合うよりよほど健全です。とはいえ、いきなりモノを突きつけるのは、たしかに唐突なので、販売サイトなどをみながら「こういうのあるらしいよー」と話題にしていくのがいいでしょうね。

■桃子/オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

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