[女性誌速攻レビュー]「婦人公論」9月22日号

「消えろ! あんたの役目は終わった!」、定年夫を持つ「婦人公論」妻たちの本音

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「婦人公論」(中央公論新社)9月22日号

 今号のレビューは、かこさとし先生のインタビュー「世界の端っこにぽつんといる子どもさんに伝えたいこと」からスタートします。かこ先生といえば『からすのパンやさん』(偕成社)や『だるまちゃんとてんぐちゃん』(福音館書店)でおなじみの絵本作家。88歳の今も現役バリバリです。

 飛行機乗りに憧れながらも、近視が進んで出征叶わぬまま終戦を迎えたのが19歳のとき。「同級生の多くは出征したまま帰らなかったのです。(中略)落ちこぼれの僕はおめおめと生き残った。――というより、だらしなく恥ずかしい『死に残り』に思えました」。「死に残り」……なんという壮絶な言葉でしょうか。長年「子どもの多様性」に関心を持ち、たとえば『からすのパンやさん』なら「見開きいっぱいに、いろいろなパンを描いたり、お客のからすを一羽一羽描き分けたり」。そこには「同じように見えて少しずつ違うことが肝心で、『多様である』というのは、この社会の特徴でもあるから」という思いがあるよう。「死に残り」として「子どもさんには、僕のように誤った判断をしないよう、広い視野を持ち、自分の頭で考えて行動できる、真の賢さを身につけてほしい」とかこ先生。しかし社会状況を見てみても、まだまだ先生の願いが叶ったとは言い難く、それを「これはまだまだ、自分の努力が足りんのだと。老いの身を叱咤激励して、これからも仕事を続けていきたいと考えております」とまとめていました。なんでもかんでもスピリチュアルのせいにして、人生の“学び”が足りないなどとおっしゃる御仁に、ぜひともお聞かせしたいインタビューですね!

<トピックス>
◎かこさとし「世界の端っこにぽつんといる子どもさんに伝えたいこと」
◎江原啓之「家族の正しい関係」
◎特集 50代から悩みは始まる “定年夫”と向き合う妻たちの本音

■定年夫=百害あって一利なし

 そんな“世の中ぜ~んぶスピリチュアルで解決しまっせ”でおなじみの江原啓之センセイ。今号の連載コラム「家族の正しい関係」では、ドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系)で話題となっている「昼顔妻」(昼に不倫する妻)を腐しています。「婚外恋愛」は「婦人公論」の十八番ですので、若干トーンはやんわりですが「『昼顔妻』にしても、現実から目をそらし、快楽だけに逃げる前に、夫婦の問題を見つめ直してみることが先決」「スピリチュアルの視点で見れば、結婚は忍耐の学び。金銭的な問題、子どもの教育、家族の病気など、結婚生活を送る中で遭遇する問題は千差万別ですが、ともに苦難を乗り越えた夫婦でなければ培えない絆があるのは確かです」と理想論をぶちかましています。

 しかし現実はスピリチュアルに非ず。今号の特集は「50代から悩みは始まる “定年夫”と向き合う妻たちの本音」。「定年退職後は、妻とのんびり過ごしたり、一緒に旅をしたいと考える夫。一方の妻は、長い年月をかけて築いた夫不在の快適生活を手放したくないと思う。そんなお互いの思惑のズレが、大きなストレスを生んでしまうようです」というリードが、この特集の正解を言い当てています。そう、答えは「無理!」。夫と妻、2つのベクトルは決して交わることはないまま宙を彷徨うのです。この特集では解決しようと歩み寄るというよりは、いかに妻たちが現在の生活を壊すことなく相手を視界に入れないか、その策をあの手この手で探っています。

婦人公論読者なりのツンデレだから!

しぃちゃん

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