コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」

浜崎あゆみと松浦勝人氏の感覚は「90年代で止まっている」――2人のハグ写真に思うこと

2022/09/22 21:00
仁科友里(ライター)

 そんな2人は現在、松浦氏が57歳、浜崎が43歳。松浦氏は年齢的にこのままでいくのだろうが、浜崎は自分が若かった90年代の感覚を脱する機会はあるように思う。

 孔子の「論語」に「四十にして惑わず」という言葉があることから、40代は不惑と呼ばれる。「論語」の生まれた時代と今とでは、社会のあり方も平均寿命もまったく違うので、単純に比べることはできないが、私に言わせると、現代の40代は「惑う時期」というか、「魔の時」に当たる。

 40代というのは不思議な年齢で、若くはないが、本格的に老いているともいえない、中途半端な年代だと思う。浜崎といえば、自己プロデュース力に定評があるものの、さすがに40代を迎えて、若かった頃の90年代のノリを続けていくべきか、それとも新しさを出していくかは、迷いどころなのかもしれない。

 古くからのファンは、全盛期の感覚を保つ彼女を応援しているのだろうか。しかし、彼女の全盛期を知る身として一つ言わせてもらうなら、もし浜崎が「若い」と「新しい」をイコールと考えているのであれば、それは違うということ。40代のシックな浜崎もまた「新しい」わけで、そんな彼女を見たいのは、私だけではないように思う。



仁科友里(ライター)

1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

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Twitter:@_nishinayuri

最終更新:2022/09/22 21:00
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