カルチャー

King & Prince『シンデレラガール』の初週売上57万枚がいかにすごい数字なのか

2018/05/30 20:00

 King & Princeのデビューシングル『シンデレラガール』が週間で57万7000枚(オリコン調べ。「Billboard JAPAN Top Singles Sales」では62万2701枚)を売り上げ、6月4日付オリコン週間シングルランキングで初登場1位を獲得した。デビューシングルの初週50万枚超えは、2006年にKAT-TUNが『Real Face』で達成した75万4000枚以来となる。

 この数字がいかに記録的なものなのか。ちなみに、この10年あまりでデビューしたジャニーズ事務所のグループのデビューシングル初週売上枚数は以下の通りである。

2007年Hey! Say! JUMP『Ultra Music Power』24万7000枚

2011年Kis-My-Ft2『Everybody Go』31万6000枚

2011年Sexy Zone『Sexy Zone』17万3000枚

2014年ジャニーズWEST『ええじゃないか』26万2000枚

2015年A.B.C.-Z『Moonlight walker』8万枚

 握手やハイタッチなどの特典会の有無、発売されたCDの形態数など、それぞれのシングルによって微妙な条件の違いがあるので、ひとくくりに比較するのも乱暴ではあるが、いずれにせよ『シンデレラガール』の57万7000枚という数字が頭ひとつ飛び抜けていることは間違いない。

 2018年はまだ残り半分近くあるが、それでも、『シンデレラガール』が年間のシングル売上ランキングでかなり高い位置に入るのはほぼ確定的。それは、2017年の年間ランキングと比較してみると明らかだ。

 今回、『シンデレラガール』が叩き出した57万7000枚という数字を、単純に2017年の年間シングルランキング(オリコン調べ)に当てはめると、10位の嵐『Doors〜勇気の軌跡〜』(62万6000枚)に次ぐ11位になる。ちなみに、1位のAKB48『願いごとの持ち腐れ』(139万2000枚)から、9位の欅坂46『風に吹かれても』(72万4000枚)までは、すべてAKB48と乃木坂46と欅坂46が占めている。

 同じ嵐でも『I’ll be there』(43万9000枚、年間11位)や『つなぐ』(43万5000枚、年間12位)には勝っているし、BTS(防弾少年団)『MIC Drop/DNA/Crystal Snow』(36万5000枚、年間13位)やTWICE『One More Time』(23万9000枚、年間24位)といったK-POP勢にも勝っている数字だ。

 『シンデレラガール』の57万7000枚というのは、あくまで初週の売上なので、二週目以降の累計であれば、70万枚に近づく可能性も十分考えられる。このままどこまで数字を伸ばすことができるのか。

 いずれにせよ、今年はいろいろあったジャニーズ事務所にとっても、CD不況の波が止まらない音楽業界にとっても、King & Prince のデビューは2018年を代表するグッドニュースになりそうである。

(倉野尾 実)

最終更新:2018/05/30 20:00
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