[女性誌速攻レビュー]「婦人公論」12月7日号

「婦人公論」の「モノや夫を捨てれば幸せになる」という奇跡の実話に感じる闇

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「婦人公論」(中央公論新社)12月7日号

 今号の「婦人公論」(中央公論新社)、まずは江原啓之の連載を見てみましょう。「家族の正しい関係」は“家族の問題をスピリチュアルな観点から考察する”という建前で、実際は江原がスピリチュアルの名の下に近所の井戸端会議のごとく放談する連載ページです。今号のテーマは「親が代理で見合いをする問題点とは」。今回は伝家の宝刀「結婚は忍耐の学び」「家族は宿命」といったフレーズは鳴りを潜め、代理お見合いの問題点を真っ当に論じています。

 子どもが結婚に前向きでないと悩む人に多く出会ってきたという江原。そしてよくよく話を聞いてみると「(子どもが)ご両親の夫婦関係を見て、結婚に対する否定的な感情を募らせている」ことがわかったのだそう。「親自身が結婚生活に満足していないのに、子どもに結婚を勧める。私はここに大きな矛盾を感じるのです」「夫を邪魔者扱いして愚痴ばかり言っている母親、妻を家政婦のように扱う父親を見て育った子どもが、結婚に希望を持てるでしょうか」「結婚を望む気持ちの根底に、このままでは家が絶えてしまう、孫を抱けない人生は寂しい、老後の面倒を見る人は多いほうがいいなどの自己中心的な発想が潜んでいる気がします」と、怒涛の「婦人公論」世代斬り。“親の過保護”と“子の体たらく”ばかり取り上げられるこの代理お見合い問題に、一石を投じています。顧客層に冷たく当たる、これもまた江原氏お得意の話術なのでしょうが……。

<トピックス>
◎江原啓之 連載「家族の正しい関係」
◎特集 年末こそ、モノを捨て福を呼ぼう
◎村山由佳 「結局、オレはポイ捨てかよ」彼の言葉が胸に突き刺さる

■捨てれば幸せになれるという思い込み

 今号の特集は、年末おなじみの断捨離&大掃除スペシャル。「年末こそ、モノを捨て福を呼ぼう」です。福を呼びたい。幸せになりたい。女性ホルモンを増やしたい。女の願いはいつだって失くしたものへの深い憧憬。しかし「婦人公論」はこう言い放つのです。お前が不幸せなのはいらないモノを溜めこんでいるからだ、一回全部捨ててしまえ、と。

 特集の冒頭は、インタビューでも対談でもなく、「あなたの片づけ弱点」がわかるというYES/NOチャート。弱点は「臭いものにはフタタイプ(その場しのぎ)」「チリも積もれば山タイプ(計画性ゼロ)」「灯台もと暗しタイプ(見て見ぬフリ)」「あとは野となれタイプ(職務放棄)」の4タイプ。どれに当てはまるかで、おすすめのアドバイスが異なるので、今年こそ本気の大掃除を企んでいる方はぜひぜひご一読を。

 しかし最も興味があるのは、“捨てた/片づけた人たちが一体どのような神のご加護を得たのか”ですよね。ルポ「幸せが舞い込んだのは『手放すこと』を決意したから」には、手放して人生が好転したという3人の女性が登場しています。ふとしたことから断捨離を始めて大ハマり、「私だってやればできるんだ」という自信と思いがけない臨時収入が舞い込んだ41歳主婦、年収1,000万以上の夫と何不自由ない暮らしを捨て、忘れかけた夢を取り戻そうとする45歳の新人歌手、病を抱える娘のために住み慣れた土地を離れてシンプルな暮らしを手に入れた57歳会社員。

女大学を手放すための葛藤が、中年女性のだいご味よ~

しぃちゃん

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