仁科友里「女のための有名人深読み週報」

黒沢かずこ、アローン会参加! 「結婚できない」キャラに垣間見える思い込みの激しさ

2023/08/24 21:00
仁科友里(ライター)

森三中・黒沢かずこの思い込みの激しさは芸の内ではあるけれど……

 そんな黒沢サンを、親友の椿鬼奴は気にかけているようだ。黒沢サンはかつて『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)で、鬼奴の交際相手(当時)である後輩芸人・グランジの佐藤大に経済力がないことから、「本当に鬼奴と結婚するつもりがあるなら、この世界を辞めて普通の仕事をすればいい」と泣きながら心配していたことがある。これにもまた、「夫が妻を養わなければいけない」という強い思い込みを感じてしまうが、一方の鬼奴は「私たちがいいんじゃない? という人とでも、絶対に食事に行かない」と黒沢サンを心配していた。

 ここで思い出されるのが黒沢サンの過去の発言だ。黒沢サンは過去の『上田と女が吠える夜』で「一人が苦手だけど、結局一人になっちゃう。一人っ子だし、パートナーもできたことがない。だから、みなさんは究極の一人を知らない」と発言していた。この発言だけで判断するなら、黒沢サンはパートナーを欲しくて頑張っているのに、なぜかそれが叶えられない人のような印象を受ける。しかし、鬼奴発言から考えると、黒沢サンはチャンスがあっても、それを受け入れない頑なな面があるようだ。

 自分が「できない」と思い込んでいることが、他人から見ると「その気があるように思えない、自分からチャンスを棒に振っているように見える」ことはよくあることだろう。

 黒沢サンは芸人なので、思い込みの激しさも芸の内だ(例えば、黒沢サンの持ちネタ「千手観音かずこ」は、架空の人物になりきるという芸だが、彼女の思い込みの強さが生きていると言える)。しかし思い込みが強すぎると、不必要に自分を責めたり、対人トラブルを起こしてしまったりする可能性がある。

 自分の信頼する人、話の合う人に勧められたら、一度くらいは軽い気持ちで、その提案を受け入れてみる。黒沢サンに限らず、40歳以上の人は、自分で作り上げた思い込みに縛られていないか振り返ってみることも必要かもしれない。


仁科友里(ライター)

仁科友里(ライター)

1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

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Twitter:@_nishinayuri

最終更新:2023/08/24 21:00
黒沢さんの思い込み芸は面白いのよねほんと
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