“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第650回】

キンプリ、ジャニー氏への「デビュー直談判」を美談にする女性週刊誌――性加害問題無視の恐怖

2023/05/16 21:00
神林広恵(ライター)
キンプリ、ジャニー氏への「デビュー直談判」を美談にする女性週刊誌――性加害問題無視の恐怖の画像1
「女性セブン」5月25日号(小学館)(C)サイゾーウーマン

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 ついに故・ジャニー喜多川氏の性加害問題で、ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長が謝罪動画を公開した。が、誠実な対応とはかけ離れたものだった。ジュリー景子社長は性加害を知らなかったって? ありえない。そして女性週刊誌は今週も――。

第650回(5/11〜5/16発売号より)
1位「『最後の5人旅』 キンプリ平野紫耀 夜空に舞った5色の涙全詳報」
「神宮寺勇太が語り平野紫耀が頷いた『キンプリ10周年』構想」(「女性セブン」5月25日号)
同「平野紫耀 愛憎11年! 永瀬廉に託した『絆の十字架』」(「女性自身」5月30日号)
同「平野紫耀 全員退所計画頓挫で幼なじみとの決裂」(「週刊女性」5月30日号)
2位「中村玉緒 長女の裏切り『蘇る勝プロの悪夢』」(「女性自身」5月30日号)
3位「上路雪江さん 同業夫の胸中直撃『離婚はしません』」(「週刊女性」5月30日号)

 5月14日夜、ジャニーズ事務所の性加害問題で藤島ジュリー景子社長が謝罪動画を公開し、マスコミも対応に走り回った。これまで一緒に性加害問題を隠蔽してきたが、もう無理だから。新聞に続き、テレビもこれを報じる事態となったが、やはり“いまさら感”と“しぶしぶ感”が丸見えの報道だった。各社、単に報じただけで深掘りをする気配はいまだない。

 またジャニーズタレントをCMなどで起用する企業も「遺憾」とか「世間の反応をみながら対応を決める」などとコメントしているが、クライアントだって知ってたでしょ。こちらも共犯だ。

 そんな中、恐怖を感じるのは女性週刊誌だ。これまでもジャニー喜多川氏の性加害、性暴力、レイプ問題を一向に報じず、「女性セブン」では告発者の元ジャニーズJr.カウアン・オカモト氏のバッシングまでする始末。そして「セブン」「女性自身」「週刊女性」3誌がそろって先週に続き、5月22日に分裂するKing & Princeを大特集している。もちろんそろって退所する平野紫耀をチクチクいじめ、最後は5人の絆とやらを強調し、美談に持っていくという先週と同じ展開だ。

 まずは「セブン」。キンプリの冠番組『King & Princeる。』(日本テレビ系)最終回のロケで新潟に行き、メンバーのイメージカラーの花火を上げたらしい。そのロケ旅を“最後の5人旅”と命名し、永瀬廉が高橋海人と神宮寺勇太を連れラーメン屋に行ったことなど、“絆”エピソードが紹介される。一方、脱退組へもこうチクリ。

「特に今年はデビュー5周年の大きな節目で、全員が揃っていればドームツアーを行っていた可能性もあったといわれています」(芸能関係者のコメント)

 こんなタイミングで退所しやがって、ということだろう。

 「自身」も『King & Princeる。』の最終回を話のとっかかりに、平野と永瀬のライバル関係に焦点を当て、今ではお互いをリスペクトしていると締めくくる。そして「週女」も同じく平野と永瀬の“幼なじみ”と“一時決裂”のエピソードを紹介している。

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