“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第642回】

大谷翔平、家族取材NGでも“人となり”を明かした「女性セブン」渾身の記事

2023/03/21 21:00
神林広恵(ライター)
大谷翔平、家族取材NGでも人となりを明かした「女性セブン」渾身の記事の画像1
「女性セブン」3月30日・4月6日号(小学館)(C)サイゾーウーマン

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 1995年に起きた当時の国松孝次警察庁長官狙撃事件で驚きの展開が。狙撃犯に頼まれ運転を手伝ったと、元自衛官がマスコミの取材で告白したという。そして狙撃犯は、以前から犯行関与が指摘されていた強盗殺人未遂罪で無期懲役が確定した中村泰受刑者だ。さらに重要なのは、2人もオウム真理教とは現時点で無関係だとされること。この事件は捜査過程で警察組織内の対立や体質が問題化したが、今回のことで改めて検証が必要だろう。

第642回(3/16〜3/21発売号より)
1位「大谷翔平 奮い立たせる『母との約束』『26才で結婚と28才で子供』信念」(「女性セブン」3月30日・4月6日号)
同「ラーズ・ヌートバー 日系人侍の素顔 交際11年フィアンセが心配する『彼はママが大好きすぎるの』」(「女性セブン」3月30日・4月6日号)
2位「菅田将暉 妻が好きすぎて『自腹で弾丸パリ』の大誤算」(「女性セブン」3月30日・4月6日号)
号)
3位「高倉健さん 『顔出しNG養女』急転テレビ初出場の皮算用」(「女性セブン」3月30日・4月6日号)
※ 「女性自身」、「週刊女性」は合併号休み

 現在、日本の世の中、猫も杓子もWBC一色である。サッカーW杯の時にも思うが、日頃からこんなにサッカーファン、野球ファンがうじゃうじゃいた? と疑問に思うばかりだ。まあ、にわかファンかつ一時的なものだろうが。国を挙げての対決は人々を熱狂させるということだろう。戦争がなくならないはずだ。

 まあ、いい。そんな熱狂だから、女性週刊誌もWBCにあやかった特集を組む。もちろん野球解説などしても読者はついてこないから、選手の“人となり”を取り上げる。そのひとつが大谷翔平だ。野球に興味がなくても大谷翔平が大好き。異論はない。しかも「女性セブン」の大谷特集は“人となり”や生い立ちだけでなく、ある疑問にも応えてくれるものだった。そう、大谷の世界的活躍に対し、両親や家族のエピソードが極端に少ないこと、そして家族親族がほぼメディアに登場しない、取材を受けていないことだ。

大谷翔平選手の家族親族が取材を受けない理由

 これだけ注目されている大谷選手だ。両親にも注目が集まるのは当然だ。しかし、大谷ファミリーはそんなことで舞いあがらなかった。記事には、その理由がこう解説されている。

「WBCは大谷選手が子供の頃から夢見ていた舞台。絶対に息子の邪魔をしない、野球以外のことで煩わせないと決めたんでしょう。(略)自分たちは裏方に徹するという大谷家ルールですね」(スポーツライターのコメント)

 そのため大谷がメジャー移籍希望を公言する2017年頃を境に、家族がメディアに登場することはなくなった。そして今回のWBCでも家族取材はNG。東京ドームでの観戦の様子も、間違ってテレビに映りこむようなことがないよう徹底され、さらにもし家族に接触しようものなら、今後の取材は拒否といわれるほど徹底したものだという。これも家族のひとつの選択だろう。かつてまだプロとして実績がないのに異様に注目され、ちやほやされ、両親が“育児成功本”まで出版した挙句、その後活躍ができなかった選手もいたが、そうしたケースとは大違いでもある。大谷ファミリーの一貫した姿勢も好感度が高い。

 しかーし。それでも大谷選手のことを知りたい! それがマスコミ、特に週刊誌というものだ。スポーツ紙なら取材拒否されたら困るが、女性週刊誌なら取材拒否されてもそれほど痛くはない。

 そこで「セブン」では17年以前の母親のインタビューを引用したり、父親の友人などの関係者に取材し、両親や兄姉もスポーツに親しむスポーツ一家だということ、祖父との絆などを紹介している。さらには小学生時代に書いた児童センターのアンケートやら、文集に載せた祖父母への手紙、さらに高校時代に書いた「人生設計ノート」までゲット! それらを掲載している。同級生や地元関係者に地道に取材した結果だろう。家族の取材NGの中、「セブン」は頑張った!

大谷選手とは真逆のヌートバー選手のメディア対応

 そして大谷選手と双璧をなすように今回のWBCで注目されたのが、日本出身の母親を持つラーズ・ヌートバー選手だ。ヌートバー選手のメディア対応は、大谷選手とは真逆であった。ヌートバー選手が注目された理由のひとつに、母親・久美子さんの存在があったことはいうまでもないが、久美子さん、メチャ明るい! そしてメディアに出まくり!  

 「セブン」記事は、そんな久美子さんを大フィーチャー。さらにヌートバー選手のフィアンセの存在もすっぱ抜いた! いや、違う。フィアンセの存在は久美子さんのフェイスブックにアップされていた。ヌートバー選手とフィアンセのツーショット写真、そして久美子さんも含めたスリーショットも。そして記事では、ヌートバー選手が久美子さんを好きすぎて、フィアンセが嫉妬するほどだとのエピソードも。大谷とは違い、ぶっちゃけファミリーだが、これもそれぞれの家族の形であり、素敵な母子像だ。

特別報道写真集 大谷翔平2022 伝説を超えた二刀流
大谷選手の家族、しっかりしてるな
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