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【薬剤師監修】放置しちゃダメ! 耳の病気のリスクが高くなる「ドロドロ鼻水」とは?

2022/12/06 13:30
相田彩
写真ACより

 耳が聞こえにくい、耳の調子が悪いなどの症状がある方は、副鼻腔炎(蓄膿症)に注意が必要です。副鼻腔に鼻水や膿(うみ)が溜まっていると、次第に圧迫されて細菌が耳にうつり、耳の中で変な音がする、耳が聞こえにくい、耳の気圧が調節できないなどの症状があらわれます。このような症状を放っておくと、難聴のリスクが高まる可能性もあるとのことで、今回は、副鼻腔炎の症状やリスク、対処法について薬剤師の相田彩氏に紹介してもらいました。

1.副鼻腔炎とは

 副鼻腔炎とは、鼻のまわりにある「副鼻腔」と呼ばれる、左右対称の8個の空洞が何らかの原因で炎症を起こしている状態です。

1‐1.副鼻腔炎の種類

 副鼻腔炎には、「慢性副鼻腔炎」「急性副鼻腔炎」「好酸球性副鼻腔炎」「副鼻腔真菌症」があります。

1‐2.副鼻腔炎の症状

 慢性副鼻腔炎では、鼻づまり、黄色いねばねばの鼻水が出る、頭痛、副鼻腔の痛み、口臭、鼻水が喉に流れるなどの症状があらわれます。また、急性副鼻腔炎ではこれらに加えて、発熱が起こることも。急性副鼻腔炎に比べて、慢性副鼻腔炎のほうが症状は和らいでいることが多く、発熱もあまりありません。

 好酸球副鼻腔炎は、鼻の中に多数のポリープができるのが特徴。嗅覚の低下、咳、痰などの症状が起こる場合もあり、それ以外は慢性副鼻腔炎と同じ症状です。

 副鼻腔真菌症では、鼻水、鼻づまり、痛みのほかに出血がみられることがあります。

1‐3.副鼻腔炎の主な原因

 急性副鼻腔炎の原因は、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染や、細菌感染など。また、花粉症などでアレルギー性鼻炎が続いている場合に、炎症が副鼻腔まで広がることで急性副鼻腔炎になることもあります。

 慢性副鼻腔炎は、急性副鼻腔炎が悪化したり、繰り返されたりすることで起こります。 繰り返す副鼻腔炎の原因には、胃腸機能の低下や水分代謝の乱れ、冷えや季節の変動による免疫機能の低下などが考えられます。

 また、好酸球副鼻腔炎の原因は、はっきりとわかっていません。

 副鼻腔炎真菌症とは、細菌ではなく、真菌(カビ)が副鼻腔内に入り込んで炎症を起こすものです。真菌は常在菌ですが、高齢者や抗生剤、抗がん剤の長期使用などで免疫機能が低下している場合になりやすくなります。

心も体もととのう 漢方の暮らし365日
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