仁科友里「女のための有名人深読み週報」

Cocomiのアドバイスを聞き入れない工藤静香――「娘に折れない母」と「融通の利かない長女」の関係

2022/09/29 21:00
仁科友里(ライター)

Cocomiの長女体質が、母・工藤静香と衝突する原因に?

 また、Cocomiの言動を見るに、Koki,より彼女のほうが母親とぶつかりそうだとも思ってしまう。

 日常生活を共にしていれば、自分の母親が、娘の指摘を受け入れるタイプか否かは簡単に判断できるはずなのに、ちょっと険悪になりそうなことも真面目に言ってしまう。Cocomiは、そんな融通の利かない「長女体質」を持っているといえないだろうか。

 「長女」とは、親にとって初めて生まれた女の子を指す言葉だが、性格を表す時に使われることもある。人が「〇〇ちゃんって長女っぽい」と言うとき、多くの場合は、母親のお手伝いをして、わがままを言わないしっかり者、でも真面目すぎて甘えベタ、要領が悪いといった意味で、「損する存在」の代名詞としても使われる。

 Cocomiが工藤サンから愛情深く育てられたことは疑う余地はないものの、「ザ・長女だなぁ」と思わされることが多々ある。例えば、Cocomiは母の日のインスタグラムで、「母とはいつも喧嘩してばかり 思ってもいないことを言ってしまったりして いつも私のためにしてくれるすべてに感謝したいです」とつづっていた。

 どこの親子でもけんかくらいするが、工藤サンがインスタで娘への愛を語り、「優しいお母さん」を印象づけている以上、「喧嘩してばかり」はお母さんのイメージを下げかねない情報だろう。彼女の「嘘がつけない」というか、「バカ真面目」な部分は、「ザ・長女」といえ、そこが母娘の衝突の原因になる可能性があるのだ。

 ちなみに妹のKokiは、デビュー当時から、「母のような女性になりたい」「好きな食べ物は、母の手料理」と公的な場で工藤サンを褒め続けている。もちろん本心だろうが、CocomiとKoki,の発言を比べると、工藤サンがうれしいと感じるのはKoki,発言ではなかろうか。工藤サンはよくKoki,が作ってくれたという朝食の画像をインスタにアップしており、やはりCocomiよりKoki,のほうが、母親にかわいがられるのが上手なタイプのように思えてしまう。

 このように、私は工藤サンとCocomiの関係が気になるわけだが、幸いというべきか、Cocomiはフルート奏者であり、工藤サンとは活動のジャンルが違う。クラシックの世界でも、知名度があることは大事だろうから、工藤サンの娘として知名度を高めつつ、母以外の尊敬できる師を見つけて頑張ってほしい。全国の長女は、あなたを応援しています。


仁科友里(ライター)

仁科友里(ライター)

1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

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Twitter:@_nishinayuri

最終更新:2022/09/29 21:00
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