暗黙のママ友ルールウォッチング

『スマブラ』『鬼滅の刃』で、子どもが乱暴になる!? ママ友からの忠告に「気分が悪くなりました」

2022/08/14 16:00
池守りぜね(ライター)
『スマブラ』『鬼滅の刃』で、子どもが乱暴になる!? ママ友からの忠告に「気分が悪くなりました」
写真ACより

「子ども同士の付き合い」が前提のママ友という関係には、さまざまな暗黙のルールがあるらしい――。ママたちの実体験を元に、ママ友ウォッチャーのライター・池守りぜねが、暗黙ルールを考察する。

 近年、子どもに人気の高いマンガの実写版/アニメ版映画に、PG12(12歳未満・小学生以下の子どもは、保護者の助言・指導が必要)が付けられることは少なくない。その理由は、暴力描写が含まれるからで、例えば『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』や『ブレイブ―群青戦記―』『東京リベンジャーズ』も、形式上小学生以下の子は保護者と一緒でなければ鑑賞ができないようになっている。

 しかし、保護者がこうした指定を守ったとしても、ICT教育の一環でiPadやタブレット端末を1人1台付与されている昨今の小学生は、操作さえ覚えれば、すぐに暴力描写がある動画にたどり着いてしまうのが現状だ。今回は、暴力描写のあるアニメやゲームへの接し方で、ママ友と対立したという女性が、「暗黙のママ友ルール」について話してくれた。

「Nintendo Switch」を買い与えない、厳しすぎるママ友

 敦子さん(仮名・39歳)は、首都圏で7歳になる小学1年生の男子を育児中。息子は好奇心旺盛で、保育園の年中頃から絵本を1人で読むようになり、その延長線上で、学童にある漫画も読むようになったという。

「学童には『ドラえもん』(小学館)から、『鬼滅の刃』(集英社)まで、子どもに人気の漫画がそろっています。『鬼滅の刃』には人が血を流すような残酷な描写も多いので、少し読ませるのに抵抗がありました……まぁでも、あくまでエンターテインメントですし、禁止はしなかったです」

 息子の漫画やゲームに関して、「最初から与えない」という選択肢はないと語る敦子さん。しかし、同じ学年の男児ママである千明さん(仮名・43歳)の教育方針が気になるという。

「千明さんには小3になる女の子もいるんです。そのくらいの学年になると、周りはみんな『Nintendo Switch』のゲームで遊ぶようになるそうですが、彼女は『娘には絶対にゲームを買わない』と話していました。理由を聞いたら、『ゲームの時間を決めても、どうせ守らないから』って……まだ買ってもいないのにと、驚きましたね」

 千明さんの娘は「しっかりした子」という敦子さん。自身の息子と千明さんの息子が一緒に公園で遊ぶ時には、一緒にやって来て面倒を見てくれるという。

「千明さんは、割と『こうだから』と決めつけてものを言うタイプなんですが、ほかのママ友とも、『あの子ならゲームの時間を守るのでは?』って話しています。なんでも、ゲームを持っていないからって、同級生との約束に呼んでもらえなかったこともあったそうで……本当に、娘さんがかわいそうですよ。でも、千明さんは私より年上だし、小3のお姉ちゃんを育てているので、彼女の子育てに意見をしづらいんです。というか、よそのお宅の教育方針に何か言うって、基本はしませんよね」

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