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【薬剤師解説】SNSでバズッたダイエット漢方「防風通聖散」の怖い副作用! 飲み方の注意点とは?

2022/07/17 16:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

ダイエット漢方「防風通聖散」に含まれる「甘草」の摂りすぎは要注意

――なぜそのような重篤な副作用が起こるのでしょうか?

中田 まず、「間質性肺炎」や「肝機能障害」について。アレルギー症状といえば、かゆみや湿疹といった皮膚症状が挙げられますが、稀にアレルギーにより、肺や肝臓の障害を起こすことがあり、これが「間質性肺炎」や「肝機能障害」の原因と考えられているんです。服用開始後、数週間で現れる場合もあれば、長期服用で現れる可能性もあります。

 また「偽アルドステロン症」は、防風通聖散に含まれる「甘草(カンゾウ)」という生薬により、血圧を上げる働きのあるアルドステロンが血中に増加していないにもかかわらず、まるでアルドステロンが高い時のように、血圧が高くなったり、むくみが生じたり、血中のカリウムが失われるといった症状が出てしまうんです。

 ちなみに「偽アルドステロン症」が起こりやすくなる原因として、甘草の摂りすぎ、長期の服用、併用薬との飲み合わせなどがあります。どれくらいの甘草量で起こりやすくなるかは、人によって異なりますが、女性、小柄な方や高齢者の方は特に気をつけたほうがいいですね。また、「甘草」は漢方薬だけでなく、サプリメント、食品などに幅広く含まれるため、気づかないうちに摂りすぎている場合があるので、注意が必要です。

 そして「腸間膜静脈硬化症」は、「山梔子(サンシシ)」という生薬の成分が原因の一つと考えられ、多くは5年以上の長期で服用している方に起こりやすいとされています。

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