“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第608回】

宮内庁の「皇族軽視」は小室夫妻のせい!? バッシングのために都合よく解釈する「女性自身」

2022/07/05 21:00
神林広恵(ライター)

宮内庁の皇族軽視の理由とは?

 「新潮」によると、一部の職員が紀子さまや愛子さまの陰口をたたくなど、皇室を“軽視”しているという。さらに、最近では三笠宮家瑶子さまの直筆の手紙を宮内庁が不用意にマスコミに渡したことも大きな問題となった。そして「自身」は、そんな宮内庁に苦言を呈す。「自分たちが支えている皇族の方々の存在を軽く考えているということにほかならない」と。

 まあ、そこまではいい。しかし記事では宮内庁の皇族軽視の理由を、あろうことか眞子さんの結婚と関連づけるのだ。

「皇室と宮内庁や皇宮警察との間に築かれていた信頼関係が崩れたのは、眞子さんの結婚に伴う騒動の影響も大きい」
「宮内庁職員の敬意や忠誠心が動揺し、組織の“劣化”を加速してしまた可能性は否めません」(静岡福祉大学名誉教授・小田部雄次氏のコメント)

 本気か!? そもそも皇室と宮内庁の歴史の中で、眞子さまの問題は、たかだがここ数年の話ではないか。婚約内定会見が2017年9月だったから5年だ。そんなたかだが5年という短期間に、眞子さんの結婚問題だけで宮内庁が劣化し、士気が下がり、双方の関係が崩壊したとしたら、そちらのほうが大問題だろう。

 まあ、これも「自身」による小室夫妻バッシングの一環なのだろう。宮内庁のモラル低下も皇宮警察の皇室軽視も小室夫妻のせい。宮内庁も皇宮警察もバカにされたものである。しかも、一方で皇族への敬意がなくなったのはマスコミも同様、いやそれ以上だろう。

 ここまで続く執拗な小室夫妻バッシングもそうだし、それ以前から皇族の政治利用(特に安倍政権下で)も盛んに行われてきたが、マスコミはそれを放置してきた。そして今週の「自身」に至っては、巻頭カラーグラビアで、高級スーパーでお買い物をする眞子さんの姿をキャッチ、掲載しているが、かなり至近距離からの写真で、眞子さんも明らかにカメラマンに気づいている。ある意味、敬意など感じられない失礼な写真だ。そんなマスコミの皇室軽視。これも小室夫妻のせい、と主張するのだろうか――。

 とはいえ、バッシングのためなら、物事を自分たちに都合よく(というか意地悪く)解釈する。それがマスコミの一面でもある。そして小室夫妻同様、この人物もマスコミのバッシングには絶好の人物だった。昨年亡くなった神田沙也加の恋人としてクローズアップされた俳優の前山剛久だ。

皇宮警察 久能靖/著
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