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【薬剤師監修】春はストレスで「睡眠の質」が低下!? 3つの原因に合わせた対策方法を解説!

2022/05/10 13:30
竹田由子

3.睡眠の悩みにおすすめの、漢方薬6選

 このような方法でも睡眠の質が改善しない方には、不眠症や睡眠専門の外来などで使われている、自然由来の漢方薬もおすすめです。

 漢方薬は、ストレスや疲れなどが原因となる「寝つきが悪い」「眠りが浅い」などのトラブルを根本から改善することによって、熟睡できる体をつくっていきます。睡眠導入剤のように眠気を誘うのではなく、眠りの妨げである原因を解決していくのです。

 それでは、それぞれの原因にどのような漢方薬が使われるのか見てみましょう。

3-1.「寒暖差」から体を守るには?

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう):元気がなく、疲れやすい方に

・香蘇散(こうそさん):体力が虚弱で気分がすぐれない方、風邪の初期症状がある方に

3-2.「環境の変化」にも負けない心と体に!

・酸棗仁湯(さんそうにんとう):体力中程度以下で、心身の疲れや不安がある方に

・加味帰脾湯(かみきひとう):体力中程度以下で、心身が疲れ、血色が悪い方に

3-3.「気持ちの高ぶり」をおさえて、落ち着いた心と体を手に入れる

・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):体力中程度以上で、動悸や便秘などを伴う方に

・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ):体力中等度を目安として、イライラしやすい方に

 このように、漢方薬は症状の原因や体質に合わせたものを選びます。ご自身に合ったものでないと効果が十分に感じられないばかりでなく、副作用が生じることも。たくさんの漢方薬の中からどれが一番合っているか見極めるには、プロの力を借りるのがおすすめです。

 最近は、オンラインで相談するだけで専門家が最適な漢方薬を選んでくれるサービスがあります。リーズナブルで、かつ自宅に郵送もしてくれるので、まずは気軽に相談してみるのもいいですね。

あんしん漢方

4.春は質のよい睡眠で、気持ちのよいスタートを!

 春に経験するさまざまな変化はストレスとなり、睡眠の質の低下をもたらします。不眠の原因がわかったら、今回ご紹介した方法や、プロの選んだ漢方薬で、睡眠の質アップを目指しましょう。朝までぐっすりと眠り、万全の心と体で春から気持ちのよいスタートを切ってください!

薬剤師・竹田由子
元漢方・生薬認定薬剤師。大学院で臨床薬学を専攻、日米で病院研修を受ける。病院薬剤師として10年間入院患者を担当しながら、化学療法・医薬品情報担当としても活動する。患者さんから「本音を話しやすい」と言われ関わるうちに、日常のセルフケアの大切さを痛感。転居後は薬局に勤務する傍ら、ライターとしても活動する。病院時代の上司が漢方好きで、漢方の凄さを体感し魅了され「日常の不調はまず漢方」と生活している。現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。

最終更新:2022/05/10 13:30
心も体もととのう 漢方の暮らし365日
疲れた時は、何も考えず休憩しよう〜