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【薬剤師解説】春の「肌バリア機能」低下の対策法とは? 薏苡仁(よくいにん)など漢方活用法も解説

2022/04/26 13:30
相田彩(薬剤師)
【薬剤師解説】今こそ知りたい「春のスキンケア」! 肌トラブルの理由、薏苡仁(よくいにん)など漢方活用法も解説の画像1
写真ACより

 寒い冬が終わり、春の暖かさが感じられる季節になりました。おしゃれもメイクも楽しめる時期ですが、肌は思った以上に冬のダメージを受けています。冬の乾燥に耐えた肌は、バリア機能や保湿機能が低下していることが多いため、季節の変わり目は、特にスキンケアを慎重に見直す必要があるのです。

 そこで今回は、肌のバリア機能を紹介するとともに、この時期だからこそ意識したい、正しいスキンケア方法を薬剤師の相田彩氏が解説します。

1.「肌バリア機能」って一体何?

 「肌バリア機能」という言葉を聞いたことはありませんか?  これは、紫外線やほこり、雑菌、刺激などからバリアのように肌を守る、皮膚の働きのこと。バリア機能によって必要な水分が閉じ込められて、肌の潤いが保たれます。肌バリアが正常に機能しているおかげで、私たちの肌はみずみずしく健康に維持されるのです。

 肌のバリア機能は、皮膚の一番外側にある角質層の「天然保湿因子」「皮脂膜」「細胞間脂質(セラミド)」から成り立っています。これらがバランスよく整っていると、肌から水分が必要以上に蒸発することを防ぎ、外部の刺激に対応して、肌に水分が保たれた健康な状態を作ることができます。

 肌は、季節の変わり目に敏感になりますが、気温や湿度、エアコンや花粉などの刺激物質と関係しています。そのため、冬の乾燥やエアコンを頻繁に使う時期を過ごしてきた肌は、春になってバリア機能や保湿機能などが低下している場合があるのです。

 また、春は気温の上昇につれて体の新陳代謝も上がり、汗や皮脂の分泌量が増え、赤みや痒みなどの肌トラブルが起こりやすい季節。肌バリア機能の低下を防ぐためにも、春は正しいスキンケアを心がけることが重要だといえます。

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