オンナ万引きGメン日誌

ママは万引き犯! 幼い我が子の前で24点を窃盗……「警察に相談します」店長が怒りの通報

2022/03/12 16:00
澄江(保安員)
写真ACより

 こんにちは、保安員の澄江です。

 先日、東海地方に出張する機会を頂き、某ドラッグストアで勤務してまいりました。コロナ禍以降、万引き被害が激増しており、キャリアと実績のある保安員を1週間ほど送り込んでもらいたいと依頼されたそうです。かといって、1週間もの間、出張に出られる職員は限られ、周囲を見渡せば私くらいしかいません。

「経費かかるし、地元の業者を使えばいいのに。なんでわざわざ?」
「どこも実績が乏しくて頼りにならないから、お願いしたくないと言っていました。経費をかけてもいいから、とにかく捕まえられる人を使えと、社長さんに指示されたそうですよ」
「そんなふうに言われたら、プレッシャーかかっちゃうじゃない。挙がらなかったら、どうするのよ?」
「澄江さんなら、普段通りで大丈夫ですよ。条件も悪くないので、行ってもらえますか?」

 はなからプレッシャーのかかる依頼ですが、営業担当の口ぶりから断れる雰囲気にありません。ビジネスホテルに泊まるのは、あまり好きではないのですが、成果次第で特別手当も出るというので、たまにはいいかとお受けした次第です。

 当該店舗は、昼夜それぞれの時間帯に常習者を抱えているらしく、勤務時間は日によってバラバラで、夜間勤務のシフトも組まれていました。ここ数年、換金目的の常習者や外国人窃盗団による被害が多く、顔認証システムなどの防犯機器も新規に導入したそうで、お店の本気が感じられます。

 出張初日の勤務は、午前10時より午後6時まで。早朝に自宅を出て、新幹線とローカル線を乗り継ぎ、見知らぬ街の景色を楽しみながら現場に向かいます。

(ああ、ここね)

 挨拶のため、搬入口から事務所に入ると、どことなく島崎和歌子さんに似ている30代前半と思しきグラマラスな女性店長が出迎えてくれました。

「おはようございます。一週間、よろしくお願いいたします。最近の被害は、いかがですか?」
「こんな田舎まで来ていただいて申し訳ありません。最近は、若い主婦の方とかが、よく捕まっていますね。あとは外国の人。ちょっと前にも、棚にある商品を軒並み盗られて、20万ちょっとの被害になりました」
「捕まえたんですか?」
「いえ、逃げられました。映像が残っていたので、被害届は出しましたけど。見ます?」

 警察に提出したばかりだからと話した店長は、手慣れた様子で犯行時の映像をモニターに映し出してみせました。そこには、アジア系外国人らしき男3人組が、見張りを立てて犯行に及ぶ様子が映っており、3人が売場を離れた後の商品棚がスカスカになっているところまで確認できます。

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