【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

秋篠宮さまの“プロポーズ美談”は全部ウソ!? 報じられた内容と報道されなかった真実

2022/02/26 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

「皇族はスーパースター」と語る歴史エッセイストの堀江宏樹さんに、歴史に眠る破天荒な「皇族」エピソードを教えてもらいます! 

2006年9月15日、秋篠宮さまと悠仁さまを抱いた紀子さま (C)gettyimeges

――今回もジャーナリスト・江森敬治さんの著書『秋篠宮さま』(毎日新聞社)を、堀江さんと読んでいきたいと思います。この本は、世間で流布されている秋篠宮さまに関する報道に、自ら反論している1冊とのことでした。

堀江宏樹氏(以下、堀江) 今回のテーマは秋篠宮さまが語る、ご家族の女性たち、そしてパパとしての宮さまの姿です。紀子さまと秋篠宮さまの交際やご結婚については、とりわけ多くの伝説がマスコミの手で作られすぎたことがわかります。

 1985年4月、秋篠宮さま――正確にはご成婚までは“礼宮さま”でしたが、今回の記事ではわかりやすさを重視して、“秋篠宮さま”とお呼びします――は学習院大学内の書店で、紀子さま(当時、川嶋紀子さん)と偶然、出会いました。

 5月には早くも両陛下(現・上皇ご夫妻)に紀子さまをご紹介、赤坂御所で皆でテニスをして楽しむ仲に発展。さらに翌年6月26日、秋篠宮さまはJR目白駅近くの交差点で信号待ちを紀子さまとしている時に、プロポーズを敢行しています。その時、紀子さまは「少し考えさせてください」と宮さまにおっしゃったそうです。

 お二人の結婚が正式に決定したのは、89年1月に崩御なさった昭和天皇の喪中期間中のことで、同年9月12日の皇室会議でした。しかし、「少し考えさせてください」とおっしゃった紀子さまから「はっきりした返事」はないまま、ご成婚となったのです(笑)。

――ええっ!?

堀江 驚くべきことに、宮さまいわく「自然にそのままというか、私もよく覚えていません」だそうで。さすがに照れくさいので、“自然な流れで……”的なセリフで、詳細を明かすのを避けたいだけなのかもしれませんが(笑)。

 ただ、このお二人の場合は、本当に息が合って、とくに言葉を使って理詰めに状況を共有しなくとも、トントン拍子にすべてが進んでいったのかも……とも思われます。それにしても大学在学中に、しかも出会って約1年でプロポーズって、昭和においても珍しいハイペースではないですか?

――眞子さまと小室さんも2012年に出会って、13年にはすでにプロポーズがあったそうですが……。

堀江 おっと、そうでしたね。プロポーズといえば……アラフォー以上の年齢の方は、秋篠宮さまと紀子さまの馴れ初めから結婚までをアニメ化した『平成のシンデレラ 紀子さま物語』という15分の短編映像を覚えていないでしょうか? 

 思えば、眞子さまのご結婚では、この手のお祝い特番みたいなのって一切なかったですよね。あれだけマスコミは大騒ぎしていたにもかかわらず。眞子さまと小室さんの馴れ初めもいつかアニメにまとめてほしいものですよね(笑)。

――『平成のシンデレラ~』って、お二人のご結婚を祝福する、フジテレビ系の番組内で流れたアニメでしたっけ?

 堀江 はい。その後、パッケージ化されて発売にはならなかったそうですが、妙に記憶に残っており、YouTubeで偶然発見して見直してみたところ、いろいろと面白かったです(笑)。宮さまからプロポーズされていた紀子さまが、星空を背景に「喜んでお受けします!」とお返事になるシーンがクライマックスですが、ああいうのも全部ウソのようですね(笑)。

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