「元極妻」芳子姐さんのつぶやき124

分裂後初の「六代目山口組関係者死亡」に業界激震? 元極妻が考える幹部射殺事件と山口組再統合

2022/01/30 16:00
待田芳子(作家)
分裂後初の「六代目山口組関係者死亡」に業界激震? 元極妻が考える幹部射殺事件と山口組再統合の画像1
写真ACより

 今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

六代目山口組に分裂後初の死者

 2015年8月の六代目山口組分裂から7年目を迎えたところで、初の「六代目側の死者」が出ましたね。ありがちな表現ですが、「業界大激震」です。

 意外かもしれませんが、分裂問題をめぐる抗争で六代目山口組側に死者は出ていなかったのです。19年8月に弘道会関係者が銃撃されて重傷を負ったくらいで、ほかは神戸山口組の襲撃は事務所への銃撃とか火炎瓶投てき、あるいは車両特攻程度なんですよ。

 神戸山口組には亡くなっている人も多いですが、これは神戸山口組側が「我々は喧嘩をするために出たわけではない」と、もともと六代目山口組側に銃口を向けていないし、襲撃されてもカエシ(報復)を禁止してきたからです。

 これまでも山口組やほかの組織の分裂は何度かあり、再統合を目指しながらも双方に犠牲者が出るのは避けられませんでした。今は刑の重罰化が進んでいるので、組員を長い懲役に行かせるのも大変なのです。でも、神戸山口組の組員は、六代目山口組による引き抜き工作のほか、暴排条例でシノギが回らないこともあって人数が減り続けています

 こういう状況で6年余りも存続するとは、すごくないですか? 六代目山口組だけでなく、ほかの組織関係者も、ここまで分裂状態が続くとは思っていなかったのではないでしょうか。

 とはいえ詳しい人たちの中には、「永久に再統合はないんじゃないか」と言う人もいて、なかなか難しいようです。昨秋に神戸山口組の中核組織であった山健組が六代目山口組傘下に入ったことで、「再統合は秒読み」ともいわれたのですが、そうでもなさそうですしね。

民間人には被害がありませんように
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