ぼちぼちキュンものは終了?

火曜ドラマ『ハンオシ』に現れる、“胸キュン”枠の抱える2つの問題――かつての月9と同じ“死に枠”に?

2021/10/26 20:10
村上春虎

トレンディドラマで一時代を築いた月9枠の過去と似ている

「つまり、胸キュンドラマの主演を張れる20代女優が少ないんです。森に関していえば、実年齢は当時19歳なのに21歳を演じていたほど。『プロミス・シンデレラ』の二階堂ふみは、TBS系ドラマ初主演として話題を集めましたが、ラブストーリーものと二階堂のなじみのなさが『火ドラ』ファン離れを引き起こしました」(テレビ関係者)

 たしかに、ここ最近の火曜ドラマでは『プロミス・シンデレラ』は特に視聴率が低調だった。

「この作品は、“〇〇キュン”というキャチフレーズをあえて打ち出さない戦略をとりましたが、それが不発に終わった要因のひとつかもしれない。『逃げ恥』で“ムズキュン”なる言葉が生まれて以来、火曜ドラマ枠はさまざまな“キュン”を提示し、『ハンオシ』は“不意キュン”をアピール。しかし、“キュン”にはまるラブコメディ路線を踏襲しすぎて、飽きられはじめた部分もある。とはいっても、一度一定数のファンをつかんでしまっただけに、違う路線に行きづらくもなってしまった。これは、かつてトレンディドラマで一時代を築いた月9枠の過去と似ている。同じ道を進んでいるといえるでしょう」(同)

 こうしたゴールデンのドラマは1~2年先を見据えて進行している。来年、再来年の主演クラスはすでにスケジュール調整しているはずだが、キュン枠が浸透しすぎて、“死に枠”なんてことにならないよう祈りたいものだ。
(村上春虎)

最終更新:2021/10/26 20:10
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