[女性誌レビュー]「婦人公論」2021年9月28日号

70歳男が「恋愛モードどっぶり」、80代の水森亜土が友達にあてた“濃い”手紙……シニアの友情に迫る「婦人公論」

2021/09/25 17:00
島本有紀子(ライター)

かみ合わない田中圭×中谷美紀

 最後に見ていくのは、田中圭×中谷美紀の対談「夫婦の衝突を避ける必殺技は?」。夫婦役でダブル主演を務める映画『総理の夫』(9月23日公開)のPR対談なのですが、二人のかみ合わなさが、よい味を出しています。

 「中谷さんは言葉遣いがとてもきれいで上品なので、どう接すればいいのかとドキドキしていたんです。(中略)たまに、お話が難しくて、『今の、どういう意味だったんだろう』ってなることもありました(笑)」と言う田中。

 撮影について「いや~、待ち時間が長かったですよね」と言えば、中谷からは「え? むしろ短いほうだと思ってました」と真逆のことを言われ、働く女性について「僕自身は女性が働くことになんの違和感もない」と言うと、「でも日本のジェンダーギャップ指数は、156ヵ国中120位、政治においてはなんと147位です」と教えられています。

 細かいデータをスラスラ言えた(ように誌面では読める)中紀もすごいですが、「そんなに遅れているんだ!」と素直に驚いてあげられる田中もすごい。

 最後は“何から何まで違うから絶妙のコンビネーションで夫婦を演じられた”と、うまくまとめられていました。ツーショットの写真の雰囲気にもかみ合わなさが漂っているので、ぜひ見てみては。

島本有紀子(ライター)

島本有紀子(ライター)

女性ファッション誌ウォッチャー。ファッションページから読み物ページまでチェックし、その女性誌の特性や読者像を想像するのが趣味。サイゾーウーマンでは、「ar」(主婦と生活社)と「Domani」(小学館)レビューを担当していた。

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最終更新:2021/09/25 17:00
婦人公論 2021年 9/28号 [雑誌]
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