“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第565回】

小泉進次郎と東出昌大、「女性自身」で報じられた内容がちょっと気の毒になるワケ

2021/08/17 21:00
神林広恵(ライター)

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

「女性自身」8月31日号(光文社)

 かなりショックなできごとが。「週刊文春」(文藝春秋)が電車の中吊り広告を終了するという。確かに紙媒体の売り上げは落ち、車内で週刊誌はおろか漫画雑誌も読む人はほとんどいなくなった。キオスクも週刊誌を購買する人が減り、雑誌の扱いスペースもどんどん縮小されている。これも時代か。紙媒体に長らく関わってきただけに、ひしひしとその寂しさを感じている。

第565回(8/12〜8/17発売号より)
1位「小泉進次郎環境相 緊急事態宣言下のSP同伴&家族総出ヘアカット」(「女性自身」8月31日号)
2位「東出昌大 待望の主演映画オファーも『“ダメ夫”役拒否』に何様?大批判」(「女性自身」8月31日号)
3位「福原愛“当てつけ中国移住”で『年収10億円タレント計画』」(「女性自身」8月31日号)
※「女性セブン」は合併号休み

 今週の「女性自身」には、ターゲットとして俎上にあがった男性有名人がちょっと気の毒になる特集が2本あった。その切り口に無理やり感があるから。その一つが環境相である小泉進次郎の“家族”ネタだ。

 記事によると緊急事態宣言中の8月7日、進次郎とその妻・滝川クリステル、そして1歳になる長男が一緒に都内の有名美容院に出向いたという。進次郎は大臣だからSP付きだ。そして、この日は奇しくも2年前に2人が結婚を発表した日だという。このことについて「女性自身」はこう批判、糾弾している。

「連日、国民への不要不急の外出自粛を呼び掛けている政府の一員として、家族総出で美容院にお出かけとはあまりにも“上流”すぎる」
「“人流を作らないで”と発信している側の大臣が、そういう行いをすること自体が問題だと思います」(神戸学院大学法学部・上脇博之教授コメント)
「買い物以外の外出自粛をお願いするような緊急事態宣言下で、送迎付きで美容院に行くというのは特権を利用しているように見られてしまうこともあるでしょう」(のぞみクリニック・筋野恵介院長コメント)

 確かに一理あると思うが、でも現在、美容院に行くのって不要不急でダメなのか? 昨年の最初の緊急事態宣言の際は、美容院はダメで理容院はOKという不可解な対応だった。これは“政治案件”との指摘もあったが、しかし現在は、美容院への休業要請はない。そんな状況下、大臣が家族で美容院に行くのは批判されることなのだろうか? もしそうなら、一般国民もヘアカットを自粛すべきだと「自身」は主張しているのか? 美容院に休業要請も、補償もない中で。そんな疑問が湧く。

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