【祝】6年半ぶりの連ドラレギュラー!

King&Prince・岸優太の「演技力」を現役演技講師が解説! 月9『ナイト・ドクター』は「“目線”を違和感なく使えている」と高評価

2021/08/09 16:00
サイゾーウーマン編集部

“気になるシーン3:「全身を使って愛嬌たっぷりに表現」

 越川が問診票に記入した生年月日と、日向の年齢が合わないことが発覚。真相を探るため、高岡が日向のベッドへ直行するが、不審な行動をとる。その場面を目撃した深澤が「高岡?」「おい! 何やってんだよ!」と小走りで駆け寄るも、高岡から「静かに!」と注意されてしまう。

秋草氏 ここでは、高岡の姿を確認→彼女が早足でどこかに向かっている→どうしたんだろう?→「高岡?」という流れ。これを大げさにしすぎず、でもちゃんと表現できているのがとても良いです。その後の「静かに!」と注意された時の反応も、全身を使って愛嬌たっぷりに表現できているので、“体の反応”として動けている良いお芝居ではないでしょうか。

気になるシーン4:「岸さんの人間性」が出た?

 チームのメンバーが一丸となって日向の脳出血のオペにかかる中、デスクでひとり雑用をこなす深澤。そこへやってきた指導医の本郷亨(沢村一樹)が「お前はいつもハムスターだなあ。いつまでたってもたった1人、同じところをクルクル回っている」と皮肉を言い、深澤に飲み水を渡す。あっけにとられた深澤は、「チキンの次はハムスターかよ……」とつぶやき、「いただきます」と水を口にする。

秋草氏 岸さんの良いところが詰まったシーンです(笑)! 冒頭の「そうですか~」と、その後の「えっ?」という台詞、これも沢村さんの言葉を新鮮に受け取って、自分の気持ちが変化してから発語しているので、短い言葉に感情をうまく乗せることができています。そして最後の「いただきます」。これは良い芝居が出ましたね! 

 何か嫌味っぽいことを言われたことに対する反発心よりも、「その言葉の意味はなんだろう? 自分はもっとどうすれば良いんだろう?」という戸惑いと、水を自分の分も置いていってくれた上司の心遣いに対する素直な感謝の気持ちが含まれたレベルの高い一言だったと思います。演技として狙ってやったというよりは、岸さんの人間性が出ていたのかもしれません。ドラマや映画を見る時に、俳優の人柄が滲み出る一瞬を探すのも、見ている側の愉しみかもしれませんね。

気になるシーン5:「一度も瞬きをしていません」

 成瀬から「お前はいつまでポンコツでいるつもりだ」と鼓舞された深澤。複数名の負傷者が出ているという事故現場からドクターカーの要請が入ると、深澤は珍しく「待ってください。自分もいかせてください。チャンスをください」と本郷に訴える。

秋草氏 ここもとても良かったです。「行かせてください!」と初めて自分から言い出すシーンですね。瞬きを一度もしてないんです。岸さんは気持ちが揺れているシーンでは瞬きが多くなるお芝居をされているのですが、このシーンでは「行かせてください!」と言ってから一度も瞬きをしていません。意志の強さをうまく表現できています。

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