“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第561回】

福原愛を“母親失格”バッシングする「女性セブン」、悪意あるタイトルが「不条理」すぎる理由

2021/07/20 21:00
神林広恵(ライター)

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

「女性セブン」7月29日・8月5日合併号(小学館)

 障害者いじめが発覚し炎上していた小山田圭吾だが、7月19日、五輪の作曲担当を辞任した。これまでさまざまなトラブルや不祥事があった東京五輪だが、今回も悪質さにおいてはかなりのレベルで、辞任は当然だ。でも開会式の4日前。どうするんだろう。やはり中止にすれば、と思う。いろいろ無理スジなんだから。

第561回(7/15〜7/20発売号より)
1位「福原愛 『子供はポイッ』天才少女32年の孤独」(「女性セブン」7月29日・8月5日合併号)
2位「鈴木保奈美 卒婚よりも石橋貴明をポイッしたワケ」(「週刊女性」8月3日号)
3位「安倍なつみ 夫山崎育三郎とLOVEショッピング」(「週刊女性」8月3日号)

 今年3月、衝撃の不倫疑惑と同時に夫からのモラハラが報じられ、離婚が取りざたされていた福原愛の離婚が正式に成立した。その内幕を「女性セブン」が報じているのだが、騒動の発端である“不倫スクープ”を報じた「セブン」だけに、福原周辺に複数のネタ元があるのだろう。その内容は福原の心情にも迫る、かなりディープなものだ。

 今回の福原の離婚の大きな特徴は、2人の子どもを父親のいる台湾に置いてきたこと、そして子どもたちは台湾で父親と生活し、福原は共同親権を持つことになった点だ。そうした事情から、「セブン」記事では以前から子育てや子どもへの愛情に自信がないと周囲に漏らしていたこと、そして、その理由は福原の生い立ちにあると解説している。

 小さいころから母親はコーチであり、父親もまた“天才卓球少女”として娘と接した。それだけでなく、父親の会社が経営難になると両親は娘の収入に依存し、福原は幼くして一家の大黒柱になった。一家の生活は幼い娘の卓球生活が中心になり、やがて両親は離婚。兄もまた仕事を辞めて妹のサポートに。福原の世間からの注目度、卓球の才能が“普通の家庭”から福原や家族を遠ざけ、結果、父親とは絶縁するほどになったのだ。そんな福原が離婚し、今後も家族を支え働くためには、子どもや母親とも別れるのが最善だった、と。

 幼いころから天才と騒がれ、世間の注目を浴びたアスリートの苦難。その経過を報じる「セブン」記事は離婚や共同親権に関して、決してバッシング的でも、ヒステリック的でもなく、事実として淡々と記しているものだ。子どもを台湾に残してきたことも特に批判するものではない。しかし内容とは別に、このタイトルはなんだ。

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