【連載】わが子から引き離された母たち

義母との関係や夫のDVに耐えられず、子どもを置いてプレハブ小屋へ避難! 28歳で再婚した女性の告白 

2021/07/16 16:00
西牟田靖

別居半年後に来たのは、義父の一周忌の連絡

――別居したんですね。Bさんは謝ってきたりしたんですか?

 それが半年の間、何の連絡もしてきませんでした。半年たって、久々に連絡が来たんですが、それは「お父さんの一周忌をやるけど来る? 来たくなかったら来なくてもいいよ」というメールでした。文面を目にして、私、完全に気持ちが冷めてしまいました。

――なんのねぎらいもないんですね。

 だけど、お義父さんが別に悪いわけではないし、行かないのも申し訳ないので、一周忌には行ったんですよ。それでそのとき、今後についてBと話して、「次、ダメだったら離婚する」という条件で、アパートでBと同居することにしたんです。

――同居してからは?

 ちょうど私が30歳になったとき、妊娠がわかりました。するとBは、それを機に引っ越し会社を辞めて独立しました。

――妊娠を機に仕事を替えたのは、Bさんなりの決意表明ですか? 出産後はお義母さんとの関係はどうなったんですか?

 週末に、お義母さんの家に子どもを見せに行くじゃないですか。すると「もういいじゃん。帰るのめんどくさいから、泊まっていこう」ってBに言われて、ずるずると水曜までいたりするようになったんです。Bは子育てを全然手伝ってくれないけど、義母が子育てを手伝ってくれるから、少し楽ができる――というのもあって。

――そういうのが習慣化して、結局また、Bさんの実家でお義母さんとの同居が始まったわけですね。でも、美月さんの実家で暮らしてもよかったのでは?

 母との関係がね……。それに義母は、もうすでに孫を何人も育てて慣れているし、元気で体力もあったので。

子どもを連れて、逃げました。
単なる嫁姑問題ではなかった
アクセスランキング