【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

眞子さまだけじゃない! 日本中を騒がせた、プリンセスの恋人は「非常識で失礼な男」!? モメにモメた結婚問題の行方

2021/05/29 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

世間に認められない相手と恋に落ちたプリンセス

――ラストエンペラーの姪に起こった悲劇の死、ですか……。

堀江 慧生さんも、すんなりと家族や世間に認めてもらうには難しい相手に熱烈な恋をしてしまいました。お相手の名前は大久保武道さん。青森県の裕福な実業家のご家庭出身で、慧生さんとは学習院の同窓生として出会いました。

――いつの時代もさまざまな生徒が通う大学は、プリンセスにとって貴重な出会いの場なのですね。

堀江 清朝の皇帝一家である愛新覚羅家は、日本の皇室とは血の繋がりはないものの、親戚のような存在です。慧生さんの御母上は嵯峨浩(さが・ひろ)さん。侯爵家の令嬢です。日本の皇室からも大いに期待され、当時、満州国の溥儀皇帝の弟君・溥傑さんに嫁がれました。

 嵯峨さんが、溥傑さんの好きな女優の草笛光子さんに似ているという理由で選ばれたともいいますね(笑)。

 お二人の長女として生まれた慧生さんは5歳以降を日本の嵯峨家で過ごし、事件当時は学習院の国文学科に通う女子大生だったのです。中国と日本の架け橋となるべく、日本の古典を翻訳して中国に紹介したいという夢を持つ、前向きなプリンセスでした。

――国文学科に進まれたのですね。そこで大久保さんと運命の恋に落ちた……。

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