『ザ・ノンフィクション』レビュー,

『ザ・ノンフィクション』勤務初日で辞めたいと言う18歳「新・上京物語 前編 ~煙突とスカイツリーと僕の夢~」

2021/03/29 18:24
石徹白未亜(いとしろ・みあ)

 日曜昼のドキュメント『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)。3月28日は「新・上京物語 前編 ~煙突とスカイツリーと僕の夢~」というテーマで放送された。

『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)公式サイトより

あらすじ

 2020年6月、北海道、製紙工場の煙突が立ち並ぶ苫小牧市から料理人を目指し上京した18歳の一摩。就職先はかつて人気テレビ番組『料理の鉄人』(同)にも出演した洋食の巨匠・大宮勝雄シェフが経営する浅草の名店「レストラン大宮」だ。

 一摩は幼い頃に両親が離婚。父親も若くして亡くなったため、祖父母に育てられた。祖父の美智男は料理人で、天皇陛下の皇太子時代に料理を提供したこともあるという。美智男は肺がんを患い2年前に現役を引退したが、今も家ではシェフコートを着て家族に本格的な料理を振る舞う。

 美智男は東京で修業時代を共にした大宮シェフに一摩を託す。一摩は一流の料理人になりたいと祖父母や友人にも話し、その姿は自信がみなぎっているが、自分で料理をしたことはほとんどない。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、2カ月遅れでようやく上京できた一摩は、東京駅の目の前にある新丸ビル内の、レストラン大宮の支店で働くことになる。しかし勤務初日、一摩の包丁を持つ手つきはおぼつかず、右も左もわからない厨房の中で、それまでの意気揚々とした様子から一変、見るからにションボリとしていき、賄いの昼食もろくに喉を通らない。

 そしてその晩、大宮シェフに初日にして辞めたいとまで伝えてしまう。大宮シェフの説得もあってまずはとどまった一摩だったが、疲れた様子で勤務初日を終える。

自信満々に見えた18歳、勤務初日でつまずく

 人には、見るからに貫禄を感じさせるタイプや、逆に頼りなく見えてしまうタイプなどがあるが、一摩は典型的な前者だ。体格の良さや顔立ちも相まって、18歳にして一摩はすでに貫禄があった。

 番組の冒頭で地元、苫小牧の友人と話すシーンでは、一度も行ったことのない東京に一流シェフになるべく上京する一摩を、友人はしきりに感心していたが、そのときも一摩は謙遜したり照れたりせず、どうってことない感じでさらりと受け流す。そんなところも、なんとも18歳離れしていた。「俺は大丈夫」という、自負心が強いタイプなのだろう。

 また、祖父母に育てられた影響もあるのか、年配の人とも臆せず堂々と話せるのも一摩の「18歳にしてはしっかりしている」感を後押しする。若手スタッフの離職に悩む大宮シェフも、堂々たる一摩を見て期待のルーキーだと本当に思ったことだろう。

 しかし、そんな強い自負心、鼻柱を折られるのが社会というものだ。勤務初日、銀色の厨房の中で一摩は何もできない自分に固まりに固まり、早くも心が折れてしまい、辞めたいとまで大宮シェフに伝えてしまう。

 それまでの自信満々な様子から、いくらなんでもずいぶん振れ幅が激しいと思ってしまったが、そもそも一摩が上京以前に醸し出していた「自信」は、料理をろくにしたことがないのに一流の料理人になりたいと語ってしまうような、ずいぶんふわふわとしたものだったのだ。

 一摩に限らず、誰でも社会では冷や汗や恥をかきながら成長していくしかないのだと思う。そうやって時間をかけて身についていったものが、真の自信になっていくのだろう。

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