[再掲]インタビュー

テレ朝『報道ステーション』のウェブCM、「女性蔑視」と炎上! 性差別的な広告の“問題点”を専門家が解説

2021/03/24 21:30
サイゾーウーマン編集部
テレ朝『報道ステーション』のウェブCM、「女性蔑視」と炎上! 性差別的な広告の問題点を専門家が解説の画像1
『報道ステーション』(テレビ朝日系)公式サイトより

 3月22日に公開された『報道ステーション』(テレビ朝日系)のウェブCMが、ネット上で「女性蔑視」だと批判を浴びている。

 若い女性が仕事を終えて帰宅し、誰かと会話しているような形で進行する同CM。彼女は「会社の先輩、産休あけて赤ちゃん連れてきてたんだけど、もうすっごいかわいくて!」と笑顔で話したあと、「どっかの政治家が『ジェンダー平等』とかってスローガン的にかかげてる時点で、何それ時代遅れって感じ」と一言。続けて、「すっごいいい」化粧水を購入するも消費税が高いと感じた、それなのに「国の借金は減ってない」などと語り、「あ、9時54分! ちょっとニュース見ていい?」と聞いた際に「こいつ報ステみてるな」とテロップが出る、という内容だった。

 ネット上で特に問題視されたのは、「ジェンダー平等」のスローガンを「時代遅れ」としていた部分。「産休後も女性が普通に働いているほど、ジェンダー平等が当たり前の時代に、政治家は今さらそんなスローガンを掲げるのか?」といった批判的なメッセージにも取れるが、「何が言いたいのかさっぱりわからない」「“ジェンダー不平等”な状況が続いているのに、平等な社会になったと勘違いさせる表現はよくない」などの意見が続出。また、「『若い女性はニュースなんて見ない』という偏見がにじみ出てるCM」との指摘も見受けられ、炎上状態に。結局、このウェブCMは同24日に削除され、『報ステ』公式Twitterは謝罪文を投稿した。

 女性蔑視や性差別的な表現が物議を醸し、CMや広告を取り下げる例は、近年特に多い。サイゾーウーマンでは、こうした炎上がなぜ起こってしまうのか、「メディア文化論」「ジェンダー論」を研究する大妻女子大学教授・田中東子先生に話を聞いていた。『報ステ』のウェブCMについて議論起こっている今、あらためて同記事を掲載する。
(編集部)

男性差別CM”の炎上騒動はなぜ起こったのか? 「ALFACE」「保険のビュッフェ」の問題点

(初出:2018年1月2日)

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「男性差別だ」と問題になった「ALFACE」のCM(現在は削除済み)

 「女性蔑視である」という理由から、テレビCMや広告が炎上するケースが増えている。2016年10月、資生堂の化粧品ブランド「インテグレート」のCMが物議を醸した。多忙により、疲れた様子で仕事をする女性社員に、男性上司が「(頑張っている様子が)顔に出ているうちは、プロじゃない」と指摘するといった内容に、ネット上を中心に「疲れていても女は綺麗でいろということ?」「セクハラ・パワハラに当たる」などと抗議の声が上がったのだ。

 ほかにも、鹿児島県志布志市が16年9月に公開した、ふるさと納税PR動画「うな子」は、うなぎをスクール水着姿の美少女に擬人化し、プールで育てていくといった内容で、「なぜ性的な内容でふるさと納税PRを?」「女性を貶めている」などと批判が噴出。また17年5月、ユニ・チャーム「ムーニー」のCMに関しては、母親が初めての育児に孤軍奮闘する様子が描かれ、最後に「その時間が、いつか宝物になる」との字幕が入るのだが、「ワンオペ育児を賛美しないで」と悲痛な叫びが上がった。

 女性を描いたこうしたCMの炎上事例は枚挙に暇がない状況だが、一方で17年、「男性に差別的」という理由で問題視されたCMも散見されるようになったのだ。この現象を、「メディア文化論」「ジェンダー論」を研究する、大妻女子大学准教授・田中東子先生に解説していただいた。

性差別CMにはパターンがある

――近年、“女性蔑視”CMの炎上が多発しています。急にそういったCMが増えたということなのでしょうか。

田中東子氏(以下、田中) 昔から、女性蔑視に当たるCMは放送されています。今、ビデオリサーチ社の方と過去20年くらいのCMをピックアップして分析をしています。まだ結果は出ていないのですが、これまでにも女性蔑視に当たるCMはいくつもありました。

 CMにおける女性蔑視の中には、「女性を性役割分業のステレオタイプで描写する」「女性を性的なアイコンとして使う」「女性に脅しかけ(『○○を使わなければ可愛くなれない』など)をする内容」の3パターンがあると思います。

――では、なぜ今炎上が増えているのでしょうか?

田中 この20年間で、女性のライフスタイルは大きく変わりました。共稼ぎ夫婦の増加、それに伴って家事や子育てを夫婦で分業するような都市型の若い世代の夫婦も増えましたし、そして何より、結婚しない人も少なくありません。そういった人にとっては、ステレオタイプの“理想の家庭像”をグイグイ押し付けてくるようなCMに、嫌な感じを覚えると思うんです。

 それともう1つが、メディア環境の変化。これまでは、リビングルームや自分の部屋などで、それぞれがテレビを見て、心の中だけで「何かこのCM嫌だなぁ」と思っていて、それを後日、人に話そうにもタイムラグが生じていました。しかし、現在では、今見ているCMについて、「嫌だ」と思ったことを、すぐにSNSで発信でき、実は同じものを嫌だと思っていた人がたくさんいることがわかるようになったんです。それが目に見える“かたまり”として、出てきやすくなったのではないでしょうか。

炎上CMでよみとくジェンダー論
視聴者にいろいろ求める前に、テレビ業界の見直しが先

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