ピータンみたいにクセになんのよ

コロチキ・ナダル、バラエティにCMにと出演増加のナゼ!? テレビマンに聞いた“ナダルワールド”4つの魅力

2021/03/23 10:00
村上春虎
吉本興業公式サイトより

 芸人コンビ、コロコロチキチキペッパーズのナダルが絶好調だ。『キングオブコント2015』(TBS系)優勝で世に知られてから6年、順調な仕事ぶりを見せている。

 3月のテレビ出演でいうと、『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)でのメイン企画「勝手にライバル対決!!津田VSナダル」をはじめ、『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?』(日本テレビ系)『戦闘中〜大江戸決戦!忍の乱〜』(フジテレビ系)、さらにはコンビの番組出演のほか、ホットペッパービューティーのCMにも単独出演している。しかし、なぜここにきて番組出演数が増加し始めたのだろうか? テレビ関係者にその魅力を聞いてみた。

「ドッキリ企画に登場するときの様子を見ていると、適度にキレてくれて、そこまで騒々しくないところがテレビにフィットしています。これまで、ドッキリに引っかかる芸人はバイきんぐ・小峠英二の出番が多かったんですが、小峠がMC寄りに立ち位置をシフトしてきている。ナダルは、その空いた枠にうまくハマった感じです」(放送作家)

 だが、ドッキリに引っかかる芸人は狩野英孝、ロッチ・中岡創一、安田大サーカス・クロちゃん、三四郎・小宮浩信、パンサー・尾形貴弘、最近では、ダイアン・津田篤宏、おいでやす小田などさまざまいるはずだが……。

「ナダルワールドといいますか、ドッキリにかかったときに見せる腹黒さが面白い。2月28日に登録者数20万人を達成したYouTubeチャンネル『よろチキチャンネル』では、そのナダルの世界が堪能できます。先日話題となったTKO・木下隆行とのコラボ動画は特にすごい。収録前に行われた木下不在の打ち合わせで、ナダルは散々木下の悪口を言っていたんですが、本番中にその悪口の内容がバレても、特に悪びれる様子はなし。慌てたり、木下に言い訳を並べるどころか、わざとらしく頭を抱えたり、木下を一応心配そうに見つめるなど、嘘くさい動きのオンパレードでした」(業界関係者)

 つまり、ナダルは肝が据わっているということなのだろうか。

「ナダルには、彼でないと出てこないフレーズがある。先ほど話した木下のコラボは2度目だったのですが、相方の西野創人から事前に『もう一度コラボしよう』と提案されたとき、ナダルは『もう味せえへん』と言っていました。コラボしても旨味がないというのを、こういった言葉で表したわけですが、この言葉選びがナダルの魅力。テレビマンも、そんなナダルの世界観を引き出したいという気持ちがあるので、当面は仕事もそれなりに増えるでしょう」(前出・放送作家)

 これまでは、キレたり慌てるだけで笑いが取れていたドッキリ芸人。そうしたリアクション芸に、言葉や態度で変化球を加えたのがナダルというわけか。

 しかも、「ナダル」という謎のネーミング、白のタートルネックセーターにジーンズ、そしてあのスキンヘッドが“怪人ぶり”を演出している。もし髪の毛があったら、あそこまで笑えないかもしれない。ちなみに、この芸名とファッションは相方の西野プロデュースによるものだ。

「そして意外と一番重要なのが、あの声。ドッキリ芸人は、ほぼ大半が、ガナリ声といいますか、声がうるさいんです。キレたときの声に嫌悪感を持つ視聴者もいるんですが、ナダルは案外、いい声。だから怒り心頭で声をあらげても、耳障りではないところがある。腹黒いことをいい声で言っているというギャップもいい」(テレビ関係者)

 つまり、ナダルの魅力は「騒々しくないキレ芸」「腹黒さ・嘘くささ」「独自フレーズ」「声の良さ」の4つに集約されるようだ。唯一無二のキャラクターの持ち主、ナダル。人気はしばらく続きそうだ。
(村上春虎)

最終更新:2021/03/23 14:46
よしもと芸人 つむで~マスコット コロコロチキチキペッパーズ ナダル
J-WAVEのラジオパーソナリティみたいな声してるもんな
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