【48都道府県ローカル調味料の旅】

千葉県のご当地しょうゆ「下総醤油」で、最高の卵かけご飯が完成! 調味料ソムリエがアレンジレシピ紹介

2021/03/18 19:00
MICHIKO(調味料ソムリエ)

――地元で愛され続ける、家庭料理の味。北海道から沖縄までそれぞれの地域でロングセラーを誇るローカルな商品を、調味料ソムリエ/野菜ソムリエ・MICHIKOさんが紹介していきます。

千葉県の味【下総醤油】

ちば醤油 下総醤油290ml

 今回は料理の味付けの主役といわれ、私たちの食生活に欠かせない「醤油」。その中から、「下総醤油」(ちば醤油株式会社)を紹介します。

 創業嘉永7年(1874)年、何と170年前から、かつて下総(千葉県北東部)と呼ばれた醤油作りに適した温暖な地で育まれてきた「下総醤油」。使われるのは国産の大豆、小麦、塩と水だけ。150年もの間、この蔵に棲みついている酵母と、創業当時から使い続けてきた木桶でゆっくり時間をかけて醸造される醤油です。蔵人の熟練の技が光る、昔ながらの手法で丹精込めて作られていて、その特徴は、赤みのさした明るい色合い、大豆と小麦の香り高さ、麹の甘みとまろやかな旨み。

 江戸時代、利根川水運の全盛時代に発達した醸造蔵が千葉県には数多くあり、それまで使われなかった小麦を加えることで香りの高い「濃口醬油」ができあがりました。江戸のファーストフードと言われる寿司、そば、天ぷら、蒲焼などは濃口醤油があったからだ、といわれています。

 ちば醤油は海外に行くことも難しかった明治時代に、日本人として始めてハワイに行き醤油の生産を試みたり、話題の渋沢栄一氏と交流もあったとか。現在は日本の津々浦々、海外から個人のお客様の問合せも多くなっているようです。

【下総醤油】楽しむためのポイントレシピ

 おすすめは、卵かけご飯。ご飯に卵とかつお節をたっぷりかけて、醤油をサッと回しかけると「最高の卵かけご飯」が完成します。ゆでたうどんに薬味と醤油をかけるだけでも。煮物などの黄金比は、醤油:みりん:酒=1:1:1。出汁との相性も抜群です。

 冷蔵庫に保存し、使う分だけ小分けにして取り出すのがベスト。最後までおいしくいただけますよ。ほかにも、「下総醤油」をベースにした、火入れをしていない生醤油、だし醤油、柚子と檸檬のぽん酢醤油等があります。醤油は毎日の暮らしを楽しむアイテム、お試しあれ。

 これ1本あれば、あなたも料理上手に♪

【下総醤油】アレンジレシピ:大根と豚肉の醤油煮

醤油の旨みが大根と豚肉にしみて、ご飯のお供に♪ 合わせた調味料で煮ると、サラダ感覚で煮物がいただけます。

大根と豚肉の醤油煮(C)サイゾーウーマン

【材 料】(2人分)
・大根   250g
・豚こま肉 150g
・万能ねぎ 1〜2本
・こめ油(サラダ油) 大さじ1
 A ・だし汁      200ml
   ・醤油、みりん、酒 各大さじ2

材料(C)サイゾーウーマン

【作り方】
1)大根はよく洗い、皮つきのまま一口大の乱切りにする。
2)鍋にこめ油を熱し、1と豚こま肉を炒め、Aを加えて、中弱火で10分ほど大根が柔らかくなるまで煮込む。
3)器に盛り、小口切りにした万能ねぎをちらす。
*お好みで辛子や柚子胡椒をつけて食べても。

MICHIKO(調味料ソムリエ)

MICHIKO(調味料ソムリエ)

調味料ソムリエ、野菜ソムリエ、カレーマイスター。食養生士・料理研究家・調味料研究家。「調味料選手権」審査委員長を務める。『KinKi Kidsのブンブブーン』(フジテレビ系)『教えてもらう前と後』(TBS系)ほか、テレビ出演多数。

美楽流

最終更新:2021/03/18 19:00
下総醤油 ( 200ml )/ ちば醤油
醤油、奥深し……