離婚騒動以外でもトラブル

カニエ・ウエスト、31億円の集団訴訟を起こされる! 「トイレ休憩も許可されず」「全てが最悪」スタッフらが告発

2021/02/01 15:40
堀川樹里(ライター)
慰謝料・損害賠償の額も型破りなカニエ(Getty Imagesより)

 昨年、米大統領選挙の4カ月前に突然出馬表明をし、型破りな選挙集会や宗教色の強いキャンペーン動画で世間の度肝を抜いたカニエ・ウエスト。選挙には大敗したものの、2024年の大統領選に再び出馬することを示唆するツイートをしており、今後4年間の動向を全米から注視されている。

 そんなカニエが、19年1月から聖歌隊を引き連れて行っている宗教的イベント「サンデー・サービス(日曜礼拝)」で働いていたパフォーマーとバックステージ・スタッフから集団訴訟を起こされ、慰謝料・損害賠償請求額が膨れ上がりすごいことになっていると、英大手タブロイド紙「ザ・サン」が報道。500人以上のパフォーマーと約300人のスタッフから、総額3,000万ドル(約31億円)もの慰謝料・損害賠償金を求められていると伝えた。

 「ザ・サン」によると、訴訟は昨年夏、報酬トラブルや労働法に違反する扱いを受けたというパフォーマーやスタッフたちから、別々に起こされたもの。訴状には、「1日のパフォーマンスの報酬は時間にかかわらず250ドル(約2万6,000円)に固定。食事、トイレ休憩も許可されず、椅子の数が足りなかったため、立っているとき以外は床に座らされた。移動手段も用意されず家まで歩いて帰った」「ヘアスタイリストとしての報酬600ドル(約6万3,000円)が支払われるまで120日もかかった上に、振込手数料20ドル(約2,000円)が引かれていた」など、ひどい目に遭ったという怒りの声が書き込まれているとのことだ。

 2つの集団訴訟で原告側は、19年11月に、サンデー・サービスが野外音楽堂ハリウッド・ボウルで開催した「オペラ」のために雇われたパフォーマーやスタッフたちに対して、時間外労働や報酬未払いなど州労働法に違反する扱いをしたとも主張。

 「カニエがどこまで関わっていたのか、どこまで把握していたのかは誰も知らないが、とにかく全てがぎりぎりのドタバタ状態で、最悪だった」「管理不十分だったのか、予想外のミスだったのか、それとも故意的なものだったのかは定かではないが、訴訟は有利に進められると感じている」という消息筋の話を紹介。弁護士たちは、ほかにも被害者がいないか調査中で、最終的には1,000人規模の集団訴訟に膨れ上がる可能性があるとも伝えている。

 カニエは、昨年9月に出演したポッドキャストで、2019年の1年間、サンデー・サービスに5,000万ドル(約52億円)をつぎ込んだと告白。「放っておいても売れるというファッションブランド、イージーの宣伝費をサンデー・サービスに投資し、福音の布教のために使うんだ」と熱弁して話題になった。

 ラッパー、音楽プロデューサー、ファッションデザイナー、実業家として成功を収めているカニエは、これまでに数多くの訴訟を起こされてきたが、ネット上では「この集団訴訟は、クリスチャンとしてのイメージダウンにつながるのではないか」「キム・カーダシアンとの離婚騒動もあるし、カニエにとって、今年は大変な年になりそうだ」といった声が続出。一方ファンからは、「今後の活動に大きな影響が出るのではないか」「双極性障害(躁うつ病)が悪化するのではないか」と心配する声も上がっている。

堀川樹里(ライター)

堀川樹里(ライター)

6歳で『空飛ぶ鉄腕美女ワンダーウーマン』にハマった筋金入りの海外ドラマ・ジャンキー。現在、フリーランスライターとして海外ドラマを中心に海外エンターテイメントに関する記事を公式サイトや雑誌等で執筆、翻訳。海外在住歴25年以上。

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最終更新:2021/02/01 15:40
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