オンナ万引きGメン日誌

万引きGメンが語る「最も印象に残った万引き犯2020」! 「私……ここの従業員なんです」おばちゃんは嗚咽を漏らして

2020/12/26 16:00
澄江(すみえ)
Getty Imagesより

 こんにちは、保安員の澄江です。

 今年も、もう終わりですね。1年を振り返れば、新型コロナウイルスとレジ袋有料化に伴う混乱に振り回されて、なにかと疲れる1年でした。万引きの世界においては、レジ袋有料化に伴う現場の混乱に乗じた犯行が急増。コロナ不況の影響もあって、初犯者や内部不正の摘発が目立つようになり、いままで犯罪とは無縁であったであろう方と接する機会が増えました。換金目的の組織的な犯行も多く、事後強盗事案にまで至るケースが増加しているようにも思います。また、家族ぐるみで犯行を繰り返して、万引きで生計を立てているような人たちまで散見され、まるで完全犯罪を狙うかのような悪質な手口に呆れたこともありました。なにかと大声を出して店員を威圧する輩のようなクレーマーも頻出しており、どこに行っても油断できない殺伐とした社会の雰囲気に嫌気の差す思いがします。この国の治安や生活水準は、間違いなく悪化しており、この先の社会情勢が不安でなりません。今回は、今年一番印象に残った事案について、お話ししたいと思います。

 当日の現場は、食品スーパーT。東京郊外の緑豊かな街にあるスーパーマーケットです。この日の勤務は、午前10時から。初めての現場であるため、いつもより早く起床して、時間に余裕を持って現場に向かいます。ありがたいことに行きの電車内は空いており、座席でうたた寝をしている間に到着しました。最寄駅から現場までは、田舎の雰囲気が漂う街道を歩きますが、コロナ禍のためか街中に人の姿はなく、現場の客入りが心配になります。店内犯罪の多くは、人混みに紛れて実行されるため、客入りが悪いと捕捉効率が下がるのです。

 どことなく昔のKABAちゃんに似た店長さんに挨拶を済ませて店内に入ると、案の定、店内は閑散としていました。さほど広くないお店なので、不審者が一人でもいれば、すぐに気付ける状況ですが、品出しをする従業員さんばかりが目につき、こちらが監視されているような居心地の悪さを感じます。その後も、客足は伸びることなく、特に気になる人を目にすることもないまま、時間ばかりが過ぎていきました。こうした1日は、時の経過が遅く感じられて、とてもつらい気持ちにさせられます。業務終了まで、あと2時間。トイレ休憩を挟みながらも、暗澹たる気持ちで店内の巡回を続けていると『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)に出ておられた「おばちゃん3号」に似た小太りの中年女性が目に止まりました。まるで般若のような怖い顔で、カート上に載せたカゴの中にあるチーズ入りウインナーを掴みながら歩く姿が、とても気になったのです。

(入れた!)

 この店一番の死角通路で、手際よくチーズ入りウインナーを自分のバッグに隠したおばちゃん3号は、続けてカゴにあるいくつかのモノも隠すと、精肉売り場に向かって行きました。カゴの中に残るモノを確認すると、白菜やもやし、ほうれんそうといったところで、さらに犯行を続けるとなると、次に手に取る商品を隠すに違いありません。いままでの経験からそう判断して追尾すると、黒毛和牛のシールが貼られた焼肉用スライス肉を2パックとフランクフルトをカゴに入れたおばちゃん3号は、まもなく死角通路に舞い戻って、それらをバッグに隠しました。明確な現認が取れたため、捕捉するべく追尾を続けると、なにやらレジ店員と談笑しながらカゴに残る野菜の精算を済ませて、しきりと後方を振り返りながら店の外に出て行きます。

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