仁科友里「女のための有名人深読み週報」

花田優一「来年は絶対に紅白に出る」宣言! 彼の「底の浅さ」と「へこたれなさ」が生きるテレビ番組とは?

2020/12/24 21:00
仁科友里(ライター)

画家活動に歌手デビュー、優一はへこたれない

 靴の納期問題が解決したのか不明なまま、優一は画家としても活動を始め、個展を開く。さらに今年の秋に歌手デビューを果たした。『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)に出演し、「ボイストレーニングはしていない」としながらも、「一番はとりたいです。この人、歌手で成功したんだっていうのを、皆さんにわかってもらえるように」といい、『NHK紅白歌合戦』に出場したいと話していた。

 ある演歌歌手が、『紅白歌合戦』に出場できれば、一流歌手の仲間入りができて、ギャラも上がると言っていた記憶があるが、その晴れ舞台のために、各事務所や歌手が、あらゆる意味でしのぎを削っていることは想像に難くない。そこへぽっと出の優一がそう簡単に参入できるわけはなく、今年、NHKからオファーはなかったようだ。

 しかし、優一はオフィシャルブログに「来年は紅白に絶対に出る」と書いている。若いタレントで、このへこたれない感じを持っている人は今、ほとんどいないのではないか。

 かつて、『バイキング』(フジテレビ系)に出演した優一は、「職人とはスポットライトが当たるべき職業。職人という精神論を伝えるために、靴というツールがあるだけ。僕がこの先、画家になったとしても、カバンを作り始めたとしても、靴を始めたときの思いと何も変わらないと、なるべく多くの人に知ってもらいたい」と、求められていない自分語りをしていた。これに、おぎやはぎ・矢作兼は「お父さんの気持ちがわかるもん。今みたいなことガンガン言われたら、『うるせぇから10年靴作れ!』と言いたくなる」と切り捨て、それを聞いた優一は爆笑していた。

 こういうふうに、説教するオジサン・オバサン芸能人と優一を組み合わせてみたらどうだろうか。若者も年寄りも、説教する側される側、それぞれに対して「そうだそうだ」と肩入れできる応酬が期待できるかもしれない。

 私は常々二世の子は、生きていくのが大変だと思っている。これまで味わってきた特権は、親の力であって、芸能界では、自分が結果を出せなければ、それを維持できないからだ。そんな中、知名度とハートの強さと底の浅さを持つ優一は「日本一、へこたれないオトコ」としてテレビ界で活躍できる気がしてならない。

仁科友里(ライター)

仁科友里(ライター)

1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

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Twitter:@_nishinayuri

最終更新:2020/12/24 21:00
夢でなく、使命で生きる。
花田優一はもっと笑っていいタレントだと思う
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